2019年12月07日

横浜ホットロッドカスタムショー2019

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今年も行って参りました!な横浜ホットロッドカスタムショー。

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インチやフィートがパっとイメージできない自分らにとっては畑違いなホットロッドの世界ですが、ハーレーやアメリカンカスタムの事がさっぱり分からなくても毎回工芸品のような作品や発想豊かな奇抜な車両が多いので、必要に詳細が分からなくても見応え十分で楽しめる素敵なイベントです^^

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そして、今回も非常に多くの車両が展示されていまして、イベント時の発表では日本のみならず世界各国からのエントリーもあり、2輪の総台数は600台との事で、お客さんも日本人7:海外のお客さん3くらいの割合で、今年も国際色豊かに非常に込み合っていました。

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そしてやっと現車を見る事が出来たクスノキカスタムワークスさんのボンネビルマシンですが、

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昨年はこの会場でカウルのモックアップ作業を実演していたのに、今年は世界記録という最高な結果を残しての展示と、本気組の人達の気合の入った行動力には本当に驚かされます^^:

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今年のチャレンジでは197.056マイル(約317/h)と200マイルに僅かに届かなかった分を、また数年後にリベンジしに行くとの事で、次回のチャレンジも今から楽しみにしております^^

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そして今回気になっていたEXHに施工をさせて頂いた耐熱セラコートですが、フルカウルなので全体の確認は出来ませんでしたが、一番負荷の掛かるエキマニ部分の塗膜も剥がれや炭化の形跡も無く、世界一を達成した過酷な状況下という申し分ないステージでも問題なく状態をキープしてくれていた事は施工者にとって非常に良い経験とデータを得る機会となりました。
今回このような特別な機会を与えてくれたクスノキカスタムワークスさんには本当に感謝しております^^

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そしてこちらも今回やっと現車を見る事が出来ました名古屋のBlack Parade さんの車両ですが、

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エンジン丸ごと一機分とミッションケース、キャブにハンドル周りやステップなどの小物類など全てセラコートの艶消しで仕上げさせていただいたのですが、艶消し感が浮かないかな?と気になっていたのですが、そこはアパレルブランドを展開するBlack Parade さんのセンスで全体的に綺麗に纏められていて、たぶん国産車だとシブ過ぎて浮いてしまうような仕様でも、ハーレーなどではフルで艶消しもアリだな。と一つ勉強になりました^^
当日は何度かブースに足を運んだのですが代表の豊田さんには会えず残念でしたが、どうやらアパレルの物販ブースも出されてそちらに居られたようで、物販コーナーは人が凄いので近付かず気が付きませんでした。。。
また来年お会い出来ることを楽しみにしております^^

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そしてショーの一週間前までフレーム塗装すら終わっていない位に時間の限り妥協することなく全力で仕上げてきたSURESHOTさんの今年の作品がこちらの車両ですが、

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なんと!素晴らしい事に今回のカスタムショーの中で審査員達がジャッジペーパーにて採点して総合で選ばれた1位に贈られるBest of Show Motorcycleの栄冠をSURESHOTさんが獲得♪ この世界中から招待されたレジェンドビルダーさん達各々が選ぶアワード選考でも4つのアワードを同時に受賞と、ここまで11年連続でエントリーしてきてやっと辿り着いた頂点ということで、毎回本当にストイックにこのショーに向けてご自身を追い込んで作業を行っている姿勢を見させていただいているので、本当に良かったなぁ・・・と、本当に素晴らしい結果に結び付きおめでとうございました^^

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今回SURESHOTさんが受賞したアワードの盾と副賞の数々。
それにしても受賞後にSURESHOTさんのブースに国内外沢山の関係メディアの方が来て名刺交換などを行っていましたが、それだけ影響力のある大きなショーで優勝したんだなぁ・・・と改めて凄い事だと感じました。

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そして今回、自分の方でのサポートはキャブレターとヘッドカバーなどエンジン回りのカバー類と、リムやハブなどホイール周りをセラコート処理にて仕上げさせて頂きましたが、

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希望納期3日と納期に時間が無い中、この初めて制作するキャブレターの作業が入った事でタイミング悪く、ついに実現した待ちに待った前回のSuper GT vs DTM の交流戦を観に行く事を諦めたわけですが、今回これだけ素晴らしい結果を迎えてくれたことでそれだけの価値はあった♪と、個人的にも妥協しなくて良かったです^^

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そして前回紹介したハブは、このように内側にブレーキディスクが内蔵される面白い仕組で、

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リアも同様にブレーキ内蔵式のハブとなっていて、世の中には面白いモノがまだまだ沢山有るなぁ・・・と感心してしまいました。
それにしてもマフラーの位置を譲りたくないが為にフレームを加工してまで己の考えと共にマフラーを貫く造りがSURESHOTさんらしい拘りのハンドメイドが現れた部分ですね^^
改めてBest of Show Motorcycle Award 獲得おめでとうございました^^


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ちなみに会場で見つけた面白いブレーキを持った車両の紹介ですが、こちらのロシアから出展されていた車両のブレーキが未だに仕組みが謎ですが、

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キャリパーどうなってるの?と、ブレーキの油圧パイプの処理など複雑なギミック満載で、こちらの車両はBest Detail Work Awardを獲得と、世界広しな一台でした。

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そしてこちらの車両も発想が面白かったのですが、

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リアのスプロケットをブレーキディスクと兼用とする発想が面白いですよね。
このような個性的なマシンが多く、普段の凝り固まった考えを解してくれるからホットロッドカスタムショーは楽しいですね^^

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発想が面白いといえば、こちらはいつもお世話になっているMID-KNIGHTさんの出展車両ですが、シングルシートに乾式クラッチにセンターアップマフラーなどMID-KNIGHTさんらしいパワフルなZだなぁ・・・なんて思っていたら代表の金子さんから ” あの奥のMK兇麓造亘槓じゃないんですよ ” と教えて頂いて、反対側からよーく見てみると、

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ベースがZR-7 でした^^
当日一緒にいらしていた娘さん用に制作した一台との事で、ベースがZR-7なので車体もZ1000MK兇鉾罎戮謄灰鵐僖トで軽く、足付き性も良いとの事で、昨年は奥様用のマシンを展示されていましたし、ご家族でツーリングとか羨ましいですね^^

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ベースが化けるといえばイジると化けるYAMAHAのXV750 ビラーゴ^^
若者がバイクから離れているんじゃなく、メーカーが7〜80年代を復刻したような中高年をターゲットにした古臭いバイクしか作らないのが問題な気がするので、ヤマハもカワサキのようなシャレ感覚でこうゆう若者の遊び心を刺激するマシンを出してみれば良いのに・・・と。

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そして遊び心でいうと、このハーレーがかなり本気というか、足回りの仕様も飾りではなく実用重視で、何と言ってもキャブがレクトロンを使っていて気になる一台でした^^

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こちらのドゥカティもコンパクトに纏まって雰囲気があって楽しそうな一台でした^^

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そして今年も4輪も沢山展示されていましたが、

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過去に戻ったら昭和の香りをもろに受けて帰ってきました!みたいな裏街道仕様なデロリアン

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去年JDM仕様のマシンが展示されていたコーナーは今年はドラッグマシンに代わって展示されていました^^

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そして王道スタイルなピックアップに、

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とんでもなく状態の良い90年前に作られた Ford Model-Aに、

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60年近く前に生まれたかわいいワーゲンのドラッグマシン達と・・・

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今年も見どころ満載で、会場でいろいろな人に出逢えたりと楽しい一日を過ごす事が出来ました^^

それにしても去年のこのショー会場でクスノキカスタムワークスの楠さんにSURESHOTの相川さんを紹介させて頂いて3人でお話をして、今年は楠さんがボンネビルで世界記録樹立で相川さんがHRCSでBEST Award 獲得とお二人が爆走するなか、自分はギアすら入れられず・・・。
せめて前進しないまでも、耐え難きを耐え忍び難きを忍び後退しないようコツコツ頑張ります・・・。



2019年11月29日

あっという間にこの季節。

SPGT
先週末に富士で遂に実現して行われたSuper GTとドイツDTMとの共催レースが凄く楽しみだったのですが、どう考えても観に行っている時間なんて無い的な作業が入ってしまい観に行けず。。。
前回日本からS-GT勢が遠征した際は雨のコンディションに加えてDTMのレギュレーションに合わせるべく普段と違うタイヤメーカーに、データの無いサーキットでの空力のデバイス問題などで日本勢は散々な結果に終わっていましたが、今回同条件で国内の富士SWで迎え撃つDTM勢とのバトルでは如何に!と楽しみにしていたのに・・・無理してでも見に行けば良かったです。。。


ちなみに土曜の決勝のダイジェストと



日曜日の決勝のダイジェストが上のyoutubeでご覧になれます。


という事で、


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今年もあっという間にこの時期がやってまいりました横浜ホットロッドカスタムショー。
ここ数年毎年何台かHRCSにエントリーをする車両へのセラコート処理のサポートをせていただいておりますが、今年も数社のショップ様に採用をして頂きサポート作業をさせていただきました。

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そしてこちらは毎年独創的なマシン制作をされているSURESHOTさんの今年のショーバイクに採用された不思議な形をしたハブへのセラコート処理後の姿ですが、この部品が実はブレーキも兼ねているという事で、完成形が一体どの様な形で仕上がって来るのか?、

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先日、キャブレターやケースなど他のセラコート依頼品を送って頂いて3日仕上げの超特急便で送り返して・・・と、今年もかなりギリギリで作業スケジュールを組まれているようですが、SURESHOTさんのインスタを見てみたら一週間前でまだこの状態・・本当に完成するのだろうか・・・と毎回心配になってしまいますが、その状況から巻き返して仕上げてくる今年の渾身の作品がどのように仕上がって展示されるのか? 恐ろしい程の拘りと高い技術力を持ったSURESHOTさんの作品が今から楽しみです^^

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そして今年の8月にアメリカのユタ州ボンネビルで行われた最高速トライアルでNAとNOSのハーレークラスで世界一の最高速記録を樹立した兵庫のクスノキカスタムワークスさんのこちらのマシンにも、マフラーやエアクリーナー周辺のショートパーツなどにセラコート処理をサポートさせて頂き、組み付けた状態の実車をまだ拝見していないので、今回の会場で過酷な状況で使用されたその後の塗膜の状況などのチェックが出来る事を楽しみにしています^^

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そしてこちらは名古屋のBLACK PARADEさんの車両ですが、エンジン回り、ミッション周り、ハンドル周り、キャブ含む周辺、ステップ周り、ブレーキ前後と外装とフレーム部品などなど多岐にわたってセラコートを採用して頂きサポートをさせていただいた車両ですが、作業時には今年のHRCSにエントリーするとの話だったので、会場で見かける事が出来れば完成形をじっくりと見て楽しませて頂きたいと思います^^
あとはキャブレター制作などサポートとは別作業をさせて頂いたショップ様の車両などand more... という事で今年も勉強がてら楽しみに行ってきます♪



akane380 at 01:55|PermalinkComments(2)│ │セラコート 

2019年11月14日

お久しな筑波サーキット

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先日の日曜日に久しぶりにテイスト・オブ・ツクバを観に筑波サーキットまで行ってきました。

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毎回草レースとは思えない程のお客さんの数で観る側も走る側も盛り上がっていて、畑違いのレースを愛する人間としては羨ましい限りです^^:

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今回も個人的な見どころはコーイチさんの新しいエンジンでの走りで、

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昨年にコーイチさんがシリンダーに二輪業界ではまだ殆ど採用されていない特殊なライナーコーティング技術(サクラコート(仮))を採用されていまして、

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元々はメルセデスやAMGがF1などに採用してきた技術として10年ほど前から存在している技術ですが、ここ数年で国内でも独自に技術開発を行い、メッキシリンダーとは異なるコーティングを行う事によって鉄スリーブを排除してメッキシリンダーと同じような効果を持たせつつ、自由度が高くコストが安い(メーカー量産時)という技術で、以前から話をしていた中で今回コーイチさんが幅広い人脈を生かしていち早く採用されたので、今後の耐久性などによってはメッキシリンダー車のボアアップ時など面倒&高額な再メッキから解放され自由度が広がるなど結果が楽しみなエンジンだったりします。

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そして今回の個人的な見どころ其の二が、夏頃にお邪魔したSANCTUARY本店さんで見せて頂いた国内での登録が可能なオリジナルフレームに、空冷Zのエンジンを載せてインジェクション化にしたこちらのA16というシリーズのレーサー版のA16R。

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フレームのディメンションや足回りのセットアップなどは正直自分にはよく分かりませんが、今まで色々な人が色々な仕様を作ってきたであろう空冷Zの2バルブエンジンをベースに43mmのスロットルボディ+フルコン化でパワー面よりも扱いやすさでどの位アドバンテージを広げられるか?という点に興味がありまして、フルコンのセッティングなどはいつもお世話になっているPAMSさんが担当されているとの事で、こちらも今後の展開が気になる結果が楽しみな分野ということで注目してきました^^

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そして迎えた決勝ですが、コーイチさんとSANCTUARYさんのマシンはクラスが違うのですが、参加台数の関係で混走という事で同じ枠での走行だったので比較し易くて良いな・・とレース観戦を始めたのですが、

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結果的にコーイチさんとSANCTUARYさんが2番手争いを展開してラップタイムでSANCTUARYさんが上回る結果と、また二輪業界に新しい可能性が垣間見れたレース結果でした。

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そしてトップを独走していた29号車の山根選手が大会Fastest となる57秒台を記録したとの事で追走するコーイチさん達の今後が楽しみです^^

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そして帰りの道すがら柏のFactory GEAR さんに寄って工具を買い足しに^^

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ここのFactory GEAR さんは自分が愛用しているKTCのミラーツール版のneprosの取り扱いが多く、毎回SANCTUARY本店さんに伺った帰りには立ち寄るのですが、ここ数年ずっとこのままneprosを使っていてもバリエーションが少なすぎて揃わないからSnap-onに買い替えようかな・・・と悩んでいたところ、前回伺った際にやっとneprosのバリエーションが増えて一通り揃うようになったので、今回買い揃えが必要な種類を調べてきてまとめ買いする事で、やっと工具箱に統一感がでてきました^^
ただ、見習い修業としてアルバイトでバイク屋さんに入ってから27年近く経ち、工具を揃えるのにも時代ごとに金銭面や技術面の身の丈など紆余曲折あってそれぞれの工具に思い入れもあったりで、今回揃えた事でダブってしまった工具達を捨てるわけにもいかず、むしろ愛着があって使い慣れた分、新規に買ったneprosをあまり使わないというただの自己満浪費に終わりますた。。。

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2019年11月03日

V-MAX1200 Oリング対策

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前回3度目の正直でやっとOリングの飛び出しを抑え込む事に成功したこちらの油圧部分ですが、経緯を紹介するのを忘れていたので追記しておきます。

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とその前に先週の日曜日にV-MAX1200のオーナーさんが北海道に遠征してきた結果ですが、前回のセントラルで10"479 秒まで縮めたタイムを一気に9秒台に入れてくれるか?という事で結果ですが、

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当日一発目の走行でセントラルの10.4秒から更に10”371 秒とタイムを更新。
で、2本目の走行はシフトミスをしたとの事で途中でアクセルオフでNOアタック。
そして3本目と思いきや当日は時間の関係で全車2本のみの走行だけだったとの事でここで終了と、本当に今の国内ドラッグ環境はキツイな・・・と率直に感じつつ、とりあえずコース状況もスタート地点が上り勾配でスタート後に坂を上って後半に下るというタイムを正確に測る最低限のイコールコンディションとは言えない状況だったと後に判明したのでV-MAX1200チャレンジとしては今回のタイムは個人的に無効かと。。。
とりあえず3年前にエンジンを壊した北海道でリベンジをするのがオーナーさんの今回の一番の目的だったようなので、来年のセントラルまで挑戦はお預けですね^^:

そして本題に戻りまして今回の記事は今回このV-MAX1200を担当させて頂くに当たって問題点として浮かび上がったネガティブポイントのご紹介ですが、
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今まで触ったことの無かったV-MAX1200エンジンの作業を任させて頂いて、

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当初エンジンを分解した際に、オイルフィルターからクランクシャフトのメインジャーナル軸受け部分に油圧を送るという非常に大事な部分のOリングがご覧のように切れてシール不良を起こして油圧漏れを起こしており、これは前任者の組み方による作業ミスなのか?設計的な問題なのか? と疑問になりまして、他にもいろいろと何でこんな事になってるんだ?という部分なども多かった事から、

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今回このV-MAX1200のエンジンはV-MAXの専門店さんでエンジンをイジられた車両という事+個人的に初めて触るエンジンなので比較と検証を行う為に部品取り用にノーマルのV-MAX1200エンジンを一機用意しまして、

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そちらの中古エンジンを分解した際にも同様にオイルパイプ部分のOリングに異常が見られたのでここはV-MAXのネガティブポイントっぽいな・・・と判断して対策を練る事に。

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今回使用されていたこのシリコン製のOリングですが、耐熱性、耐潤滑油性には優れるものの、材質的に柔らかいので耐圧性が悪く、今回のようにオイルポンプから3kg近い力で油圧が掛かり、差し込み部分のクリアランスが広いこのような部分に使用すれば今回のように油圧に負けてはみ出してしまったり、摩耗して切れてしまったり・・・で見事にご覧の有様で・・・。
ちなみに寸法取りの為に用意した新品との比較ですが、使用後のOリングは劣化は当然のことながら、線径も細くなってしまっていたりで、28年前の設計ということでここは対策として現代の代物に交換したいと思います。
それにしても当時のヤマハの設計は何故ここにわざわざ高価なシリコン材を採用したのでしょうか・・・。
高価なシリコンを選択できるコストが許されたならもっと高性能でシリコンよりも安価なフッ素ゴムを選択しても良かったような気がするのですが、柔らかいシリコンで振動対策か・・・? と考えてみたり・・・。

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ちなみに同一部品内で一方はNBR材のOリングを使用していて一方はシリコン材を採用していますが、これが余計に「何故こんなチョイスを設計で行ったのか?」の謎の種に。。。

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例えばミクニのTMRキャブもシリコン製のOリングを使用していますが、これも以前に何でここにガソリンに弱いシリコンをチョイスしているんだ?と調べてみたところ、シリコンはガソリンに浸すとガソリンを吸って50%近く膨張するらしいのですが、膨潤するだけで溶けたりはせず、乾燥させると吸い込んだガソリンが抜けて元の状態に戻る性質を逆に利用して膨張させて密閉度を上げているのだと理解しました。
なので分解直後はふやけたようにデレデレになっていてOリングダメになってるじゃん!って思っても時間を置けば元通りになる・・・と。
こうゆう風に仮説立てが出来ると納得も出来てモヤモヤが消えるのですが^^:
とは言っても理由がどうであれネガティブポイントに変わりはないので高耐久なフッ素系のOリングに代えてしまいます。

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そしてオイルパイプとギャラリーの差し込み部分がズコズコだったので見てみたところ、変形していて更にシール性が落ちてしまって使い物にならない事が判明^^:

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物自体は消耗品でもないので部品取りE/g から取ったデリバリーパイプに交換しようと実物を持ってきてみると、驚きの新事実が・・・。

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こちらはZX12Rのオイルパンですが、オイルパンはオイルを受ける受け皿の役目以外に他の部品を抑える役目も兼ねる事が多々あるのですが、矢印の突起部分が・・・

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このようにオイルパイプなどに当たってオイルパンを組んだ際に差し込んだ部品が脱落しないように押さえる役目を果たすのですが、

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当初このオイルパイプ裏の凹みにオイルパン側から凸の押さえが当たるのだと思っていたところ、

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部品取りE/g から持ってきたオイルパイプを見てみると凹の部分にゴムダンパーが付いており、

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なぬ?っとオイルパン側を見てみると有ると思っていた凸状の突起が無い・・・。

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どうやらV-MAXは振動や磨耗を気にしてか?直に突起で押さえるのではなくダンパーを介して押さえるよう作られているようで、赤丸で印した座面に・・・

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本来正常に組まれていれば、画像左のように黒いゴムダンパーがオイルパンに押し付けられて押さえが働くのですが、今回バラしたエンジンは画像右のように抑えのゴムダンパーが無い・・・。

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そりゃこれだけ浮いて差込み部分が変形してズコズコでは一番油圧の掛かる部分としては致命的ですね。。。
今回のように他の作業者さんが制作したエンジンの修理や改造で一番怖いのがこの前任者が残した組付け不良箇所で、言い換えれば地雷ですが、これをミスと気付けないと同じ過ちを繰り返してしまうので組付け不良なのか仕様なのか?を一つ一つ検証して気になる部分に対しては何故ここにこれが?とか何故こんな事に?という理由探しに非常に時間が掛かります^^:
ましてや数十年前の設計だと見直せる部分も多いので本当に時間が掛かりますが、その分、現代の考えで見直せるので良い部分も有ったりするのですが。

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とりあえず対策品のOリングの準備と前回の不具合の原因が単純なヒューマンエラーも絡んでいたということが分かったので、一度対策的にシリコンゴムからフッ素系のOリングに交換して試してみる事に。

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ちなみにこのオイルパイプはオイルパンを剥がせば簡単に脱着が出来る部分ですのでオイル交換のついでに状態の確認や交換も簡単に行えます。
缶ジュース一本分ほどのコストで安心感が得られますので、検索などでこちらの記事に辿り着いて交換してみようという際に、国内規格に類似規格があり自分も一度間違えて取り寄せてしまったりと少し探しにくい規格のOリングを使用していますので、気になる方は画像の品番を参考にしていただければと思います。

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そしてOリングの対策も完了してゴムダンパーもしっかりと組み付けてこれでOリングのトラブルが再発しなければ安心出来るな・・・

とエンジンを組んで車体に載せて、慣らしで100劼曚描行して、SBR_0888
その後にシャシ台で10本ほど全開にしてから再度エンジンを降ろした際にオイルパンを剥ぐってチェックした結果・・・

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対策も空しく見事にはみ出しておりますw
とりあえずこうなるとダンパーのゴムが柔らかすぎて油圧が掛かった際に潰れてしまい、それでOリングが飛び出せる状況を作ってしまうのかも・・・、

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ということで、ゴムダンパーの座面部分の嵩上げを行うべく、3个1个離好據璽機爾鮴作して、

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仮合わせを行った結果、3亳のスペーサーの方がしっかりダンパー部分に当たって押し上げていたので3亳のスペーサーを採用する事にして、固定方法を溶接で止めようか悩んだのですが、ここを見てくれた人が簡単に真似出来るよう耐油性の液体ガスケットで貼り付けて固定して完成。
※ 3亳のスペーサーはホームセンターで3亳のアルミ板を買って来てセコセコと切り出せば簡単に制作可能かと思います。

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そして先日のセントラルでの全開走行後に再度エンジンを降ろすタイミングでオイルパンを剥ぐってOリングの状態を確認した結果、やっと飛び出しの症状が治まって不安箇所を払拭する事が出来ました^^
上でも書きましたが、この部分のOリングの確認はエンジンを車体から降ろさなくてもオイルパンを留めている8估のネジを16本前後緩めてオイルパンを外せば簡単に確認をする事が出来ますので、オイル交換などのタイミングで気になる方は是非チェックをしてみてください。

※ ヤマハのガスケットはペラペラで直ぐに切れてしまいますのでオイルパンを剥ぐる時には事前にオイルパンのガスケットを用意しておくことをお勧めします。

V-MAX1200 オイルパンガスケット部品番号
部品名称 : ガスケツト,ストレーナーカバー
1990年〜1991年 ( 3UF1、3UF2 ) 
部品番号 : 26H-13414-00
1992年〜 ( 3UF3〜 )
部品番号 : 3JP-13414-01


追記

この部分の油圧が漏れる事によるリスクをご紹介しておきます。
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今回の油圧パイプから圧送されたオイルはクランクのジャーナル(軸受け)部分にオイルを送っていますが、そこの油圧が低下をすると冷却不足を伴うばかりかクランクメインジャーナル及びクランクピン(コンロッドベアリング部分)+ピストンピン周辺が油膜切れを起こし、画像のようにジャーナルやピン部分の焼き付きを起こすリスクが非常に高く、損傷を受ければエンジンが壊れます。
ただ、V-MAX1200であまりクランクの焼き付きなどの話は聞かないので、もしかすると本来オイルポンプで発生した過剰な圧力を逃がすリリーフバルブから排出する分の余剰圧力をこのOリング漏れ部分から垂れ流して上手い事帳尻が合ってしまい乗り切れているのかもしれません^^:
油圧は人間でいう血圧ですので、人間もマシンも圧が下がれば非常に具合が悪く、圧が完全に抜ければ数分で・・・です。
画像は今回のV-MAX1200のエンジンに入庫時に組まれていたクランクシャフトでピン部分が損傷を受けてエンジンが壊れた物ですが、Oリングが抜けてしまっている場合に高回転高負荷を多用されるような走りをされる場合にはこのようなリスクがある事を実例としてご紹介しておきます。




akane380 at 04:11|PermalinkComments(2)│ │V-MAX1200エンジン製作 

2019年10月26日

V-MAX1200 リトライ

前回のドラッグフェスティバルでガスケット抜けの症状でリタイアしたV-MAX1200ですが、SBR_2437
現地に発注したメタルガスケットの入荷がギリギリになってしまったので、エンジンを降ろすのも大事を取って先日の台風通過を待ってから車体から降ろしまして、

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分解点検の結果、あらかたの予想通りリアバンクのガスケット抜けでした。
とりあえず症状からして最後の一本で抜けた訳ではなく、もっと前から圧縮が抜けてしまっていたようです^^:
前回、燃焼室の仕様を変更してリスクを若干減らす方向で作業をした事と、直4と違ってV型は常にバラけた排気音な事が相まって正常時をまだ把握出来ていなかったので全く症状に気が付いていませんでした・・・。

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とりあえずガスケットトラブルは自分の12Rでも散々経験をしましたが、V-MAXのエンジンでは初めての症状なので、原因と思わしき部分に焦点を合わせて消去法で対策を練って組み方を変えトライ&エラーで信頼性を上げるべく対応してみます。

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そして圧縮漏れを起こしていないフロントバンク側の燃焼具合ですが、純正の時はボアを7个盥げた事との相性か?燃焼具合にバラけが出ていた燃焼跡も、修正後は外側にしっかりと燃焼ガスが広がって形も左右対称と非常に好印象な結果で、今回施した燃焼室の成形が悪くはない方向に向かったようでホッと一安心^^

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多分、現行マシンのエンジンをバラす方がこの燃焼跡を見て「は?普通じゃん」って感じられると思うのですが、30年前の設計の古いV-MAXがそうなったんです・・・。と理解して頂ければと。
ちなみにこのピストンにも耐爆セラコートを施工しておいたのですが、900℃近くまで耐えられるコーティングの外周部分が燃えて無くなっているので、セッティングの安全マージンをもう少し増やす事にしました^^:

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また、今回このV-MAX1200のエンジンを組む際に、新調したシリンダーライナーと再利用するピストンの初期馴染みを助ける為に、ライナー表面にリン酸マンガン処理という黒い結晶性のリン酸マンガン系の皮膜を形成する化成処理を施していたのですが、

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100卅行時にエンジンをバラした際にオイルを抜いてチェックをしたところ、削られたリン酸マンガンの結晶で真っ黒でドロドロになったオイルが出てきたのですが、

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エンジン内部を洗浄してフィルターも交換してオイルも新品に入れ替えて組み付けて再度今回バラした結果、今回は一切リン酸マンガンの結晶が出てこなかったので、次回からリン酸マンガン処理をした一発目のオイルは安モノのオイルにしようと心に誓いました。。。

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そしてV-MAX1200のネガティブポイントであろうオイルフィルターからクランクの潤滑に向かう油圧配管部分のOリング抜けもやっと前回の対策が功をなしてOリングも飛び出さなくなったので、これでやっと安心して全開にして貰えます^^

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そしてエンジンを組んで車体に載せて・・・

セッティング
夜半から雨で明日にはオーナーさんが日曜に北海道で開催されるキングオブザストリップというドラッグイベントにこのV-MAXを持って行くという事で、人伝手に知り合ったチーバ君とかいう人の私有地をお借りして各部のチェックとセッティングを見直して、最終的に今回落ち着いたメインジェットのサイズが#195で今回のV-MAXのエンジンを作って一番初めに多分この位だろうと見積もって準備したものの、結局#188止まりで使用する事がなかった#195なのですが、気温が下がった要因もありますが、各部の見直しと修正が効いて燃料も更に入るようになってやっと#195が普通に使えるようになりました。
とりあえず不運な事に今回の台風の影響で大洗からのフェリーが出なくなったという事で八戸まで走り、そこからフェリーで北海道に渡るということで今頃東北道を爆走中かと思いますが、とりあえず予定していた地元での練習走行も行えずでしたので、とりあえずはイベントを楽しんで今年最後のテスト走行なので、シーズン終了前にタイムを残すかエンジンを壊すかのどちらかで戻って来て頂ければと思います^^



それにしても何だか今年は天候が荒ぶって千葉が試される大地と化してますね・・・。
これからの季節はツーリングなんかで千葉の山道を抜けて太平洋側の外房の海まで走ると、途中の山道で金木犀の香りなんかもして非常に気持ちのいい季節なんですが、今年はお気に入りのルートが土砂崩れでやられてしまったりと大変な一年になってしまいました。。。iphone_IMG_2352
そして、前回の台風と前々回の台風でいつも行くご飯屋さんとか大丈夫だったんだろうか?と被害が気になっていつも気晴らしに行く外房に様子を見に行き、結果、いつも立ち寄るところは既に被害も無くなって良かった良かった・・・。と、ご飯をご馳走になって帰る前に海に寄ってボーっとしていたのですが、ルアー釣りをしている釣りキチが何か大物を釣ったらしく竿をしならせて何がヒットしたんだろうか・・・と見ていたらエイを釣って、「なんだエイが引っ掛かったのか・・・」と何気なく見ているとリリースせずに近くの小さな潮だまりに引っ張り上げてそこに入れてルアーを外している様子で、そこまで意識する事も無く 「 アカエイ持って帰るのか・・・」 程度に捉えてまたボーっとしていたのですが、少ししたらその釣りキチが自分の後ろを通って帰って行き、「あれ?エイは?」と、気になってその釣りキチがエイを入れたであろう潮だまりに行くと普通に横幅で60僂らいのアカエイがバチャバチャと暴れていてあの釣りキチはアホなのか?と。
こんな小さな潮だまりに放置して小さな子供たちが見つけて興味を持って触ったりしたら毒のある棘で危険だし、そもそもこのままじゃこのエイ苦しんで死ぬだろ?と。
釣り人なら釣った魚は食べるなり逃がすなり異常繁殖しているならしっかりとトドメを刺して駆除すなり責任持てアホンダラ。などとイラつきつつ、いつか釣りに行って使おうと1年前に買った袋に入ったままの新品のタモ(網)が車に釣り道具と共に積みっぱなしだったので、その新品のタモですくって助けてやった結果・・・

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これぞド素人!と言わんばかりに初めて使うもんでw、まぁ純粋にエイをすくい上げてしまった瞬間、バキっという音と共に新品のタモが折れましたw
そういえば釣り番組なんかでもすくい上げるんじゃなく垂直に手繰り寄せるように引き上げてたなぁ。。。なんて考えるも後の祭りで、とりあえずお高かった新品のタモを他人の釣った魚でド素人がへし折るという・・・w
多分、あの釣りキチがド素人で実践デビューの機会がない自分にタモの使い方を教えてくれたんだなぁ。。。と殺意を沸かせながら感謝しつつ、エイもその後折れた状態で海に戻せたし、まぁ良かったのかな・・・ということで、生き物を大切にしましょうね。というお願いでしたw




akane380 at 10:59|PermalinkComments(4)│ │V-MAX1200エンジン製作