2021年03月03日

目標は近いようで遠いようで・・・

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先週末に兵庫県のセントラルサーキットで行われたドラッグフェスティバルに遠征をしてきました。

今回からエンジンの出力をフルパワー化して初の挑戦でしたが、9:30からレースがスタートとなりましたが、数台のマシントラブルによってコース上に撒かれたオイル処理などでレースが何度か中断された影響で、時間的に余裕が無くなり予選本数が1本になってしまい、1日を通して走行本数が少なそうなので1本目から普段通りのスタートで全開でアタックして行きましょう!といつも通りに挑んだ一本目で、SBR_3762
派手にフロントを上げてしまい、今までと明らかにパワーの出方が違うとオーナーさんが喜んでくれるもタイムは当然ダメダメ・・・。

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昼休憩を挟んだ午後の走行1本目は先ほどフロントを派手に上げてしまったので少し抑え気味にスタートをして恐怖心を払拭してもらう作戦でアタックし、タイムが10"233と今までのベスト10"261を僅差で更新するも、

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終速などが今までと違う事で勝手が違ったのか・・フロントタイヤのグリップを失い、止まりきれずに最終コーナーのグラベルに突っ込み転倒と踏んだり蹴ったり・・・。

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エンジンやキャブにグラベルの砂が吸い込まれていない事を確認して挑んだ当日最後の一本となる3回目もスタートからフロントが浮いてしまいフルスロットルに移行出来ず、10”3秒台でこの日は終了。

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とりあえずまともに走れた午後の2本のタイムですが、スタートを捨ててフルパワー化の後伸びでタイムを詰める作戦が裏目に出てしまい、スタートが更に遅くなってしまっているという悲しい結果に。。。

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前回までのベストタイム(左)と今回僅かに更新したベストタイム(右)ですが、抑え気味にスタートした事も有って330ft の区間タイムはベストを更新した今回の方が0.1秒も遅いのですが、後半の伸びとトップスピードは同一タイムながらも今回の方が速いので、エンジンのパワーは目標に対して現状で充分として、とにかくスタートさえ決まればと言った感じですね。

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こちらは自分が12Rで走っていた時のタイムシートですが、今回と全く同じ終速227 で9.6秒台を出せていますので、とにかくパワーを使いこなしてスタートダッシュさえ決まれば余裕で9秒台に叩き込む条件は既に整っています。

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また、昨年末にカムシャフトの破損に気が付かず3気筒の状態で走っていた際には、1気筒分パワーが無い事で安心してアクセルを全開に出来た為にスタートも決まって60ftの区間タイムも1.6秒台まで詰める事が出来ていましたので、何とかパワーのある状態で同じようなスタートを決めてもらいたい・・・


という事で、



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今回スタートが決まらなかった一因は自分のエンジンの調整不足も原因なので、前回のパワーチェックで露呈した6千回転付近の谷をフラットなパワーカーブにして、もっと低回転域から安心してパワーを扱えるように調整し直して次回のアタックに挑んで頂きたいと思います。
乗り手、作り手、共にまだまだやれる事をやって、昭和の鉄フレームで目標の9秒入りを目指して進みたいと思います^^




akane380 at 01:03|PermalinkComments(2)│ │V-MAX1200エンジン製作 

2021年02月25日

V-MAX1200 9秒チャレンジ再び

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昨年末に福島県で行われた2輪のドラッグレースイベントのJD-STERに参戦した際にカムシャフトの破損が見つかったV-MAX1200ですが、

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折れてしまったカムシャフトの破断面で傷が付いてしまったカムホルダー部分をナプレックさんにお願いをしてラインボーリングにて修正を行って頂き、無事に復活しました♪
このヘッドを一から作り直すとなるとコスト的にも作業的にも結構大変なので、ラインボーリングで対応出来てホッと一安心しました。

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そして今回からバルブスプリングは純正に戻しての挑戦という事で、前回分解時に何ヶ所かコッターが飛び掛かっていた箇所があったので少しリスキーですが、これでカムの破断が収まればと思います。

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そして時間の関係でバタバタと作業を行っていたらこんな画像しか撮っていなかったのですが、今回のエンジンの修正時に以前に若干下げた分のパワーを元に戻すべく、フロントバンクのシリンダーヘッドを新規で制作し直しました^^

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変な写真ですみません。
新規で作り直したのは画像奥のこちらのヘッドになります。

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そしてバルブの開口面積的にもう少し入らないかな?と、お祈り程度にポートの容積を実験的に今までよりほんの少しだけ拡大。

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そして組み上げ後にいつもシャーシダイナモでお世話になっているシュアショットさんに持ち込んでカムホルダーの軽い慣らしと最終調整を兼ねて回してみますが、このV-MAXを一番初めに制作した際に記録した後輪出力が162馬力で、前回の若干パワーを抑えた仕様時が後輪出力144馬力前後だったので、当然初期の162馬力越えを狙いますが、いざ回してみると140馬力前半しか出ていない・・・。

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いくらセッティングが合っていないからといって一発目からそんなに低い事ってある?と内心凹みましたが、どうやらこのウオタニという点火モジュールの設定次第でかなり特性に変化が現れる事が判明。
しかも点火マップがどうなっているのか内容が分からないので条件を変えながら各ジェットのサイズを変えてシャシ台のグラフがどう変化するかを何度も何度も仕様を変えて深夜まで・・・。
毎回長時間、深夜までシャシ台を貸していただけるシュアショットさんには感謝しかありません^^:

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そしてこちらのグラフはセッティングを煮詰めて後半の変化の様子ですが、

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上から下に向かって回を重ねてジェッティングを変えて点火マップを変えて走る度にパワーも上がって行き、あと一歩で160馬力目前という158.76馬力を境に垂れるというw
ただシャーシダイナモ室の室内温度が上がって吸気温度が上がってしまった事や、FCRキャブレターのボディ自体が熱を持ってしまって燃料温度などもかなり上がってしまったので158馬力でも仕方が無いのかなと。

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という事で当日の最大値158.76馬力(赤線)と最小値142.01馬力(青線)のグラフですが、トップエンドのパワーを求めるとVブースト機構を撤廃している関係で中間にドカンと谷が出来てしまうのですが、手持ちのジェットニードルでは対応しきれず、ここをフラットなパワーカーブに持っていけたらもう少し面白くなりそうなのでここはまた次の機会に。

また以前にこのV-MAXの記事で162馬力から144馬力にパワーを落とした際の記事で、何で純正カタログスペックで145馬力なのに排気量を上げて純正以下のパワーになってるの?と質問をされたのですが、それは計測方法の違いによって得られる出力が異なるからなのですが、カタログスペックはエンジン単体を計測機に繋げて馬力を測定されており、駆動系などで損失する分は考えられておりません。
対してシャーシダイナモではエンジンから出力された力が駆動系を通じてホイールを回す際に発生する抵抗やタイヤの摩擦抵抗などで出力した力の何割かが失われてしまいます。
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特にV-MAXのようなシャフトドライブ機構を持った車両の場合はエンジン側のミドルギアと後輪のデフの抵抗で30%ほど失うという話で、実際に145馬力のV-MAX1200をパワーチェックした際に得られる数値はネットを徘徊したところ平均100馬力前後が多かったようです。(100馬力 ÷ 損失補正0.7=143馬力となりカタログスペック145馬力とほぼ同じ)
なので前回の144馬力をシャフトドライブの損失補正30%として計算した場合にカタログスペックで数値化すると144馬力 ÷ 損失補正0.7=205馬力となります。
今回フルパワー化した後輪出力158馬力の場合には損失補正後は225馬力となります。
ターボもNOSも使用していないNAのV-MAX1200で225馬力とか言われても嘘くさいですよねw
実際、シャーシダイナモの数値を損失係数を変えて誤魔化しているようなモノや自称〇00馬力!なんて事も幾らでも出来ますので。

ヤングマシンさん参照データ+V-MAX
ただシャーシダイナモは仕様やセッティングの違いなどを評価し比較検討する機械ですので、今回のV-MAX1200に於いてはシャシ台上でいくら馬力が出ても意味がありません。
ですが、レースのタイムは誤魔化す事が出来ませんので、この馬力が嘘か本当かはタイムを出してこのランキングのトップを抜き去って立証して頂く必要がある!という事で、今週末のセントラルでオーナーさんには怖いなどと言わず死ぬ気で頑張って全開にしていただきたいと思います^^

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今回の計測で前回のフルパワー162馬力まで3馬力足りなかった分をいま思い出しました。
月曜日に伺った牧場に3馬力居たのを忘れて置いて来ちゃったみたいです・・・。


akane380 at 03:25|PermalinkComments(6)│ │V-MAX1200エンジン製作 

2021年02月17日

GS400 キャブレターオーバーホール

前回のFCRキャブレターのオーバーホール作業に引き続き、今回は純正キャブレターのオーバーホール作業の内容をご紹介します。
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今回はこちらの古い初期のGS400用押しキャブをレストアも兼ねてオーバーホールした際の内容ですが、前回のFCRキャブレターのようなレーシングキャブレターと違い、純正キャブレターはそこまで細かな作業も無いので本来は楽な部類ですが、このような40年以上経過した古い車両のキャブレターの場合には別の問題が多かったりで苦労する場合もあります。


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まずは前回と同様分解出来る部分は出来るだけ分解をし、割れや欠け、錆や腐食の有無などをチェックします。
またこの手の古い純正キャブレターに関して、ジェット類は既に摩耗や変形をしている場合が殆どで純正も入手出来ない場合も多いので、社外の物に交換をする事を前提に作業を進めます。

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そして今回はセラコート処理も同時に行わせていただくので、キャブレターの洗浄後にブラストでボディ表面の面出しを行い、完了後に超音波洗浄機で洗浄をして、焼き付け乾燥炉で水分を飛ばして下処理を済ませておきます。

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今回の作業に限らず純正キャブレターで良くあるネジ山の破損ですが、今回のキャブレターは元々4个離椒襯箸使われていた部分のネジを舐めてしまった事で5个鵬造をしてあったのですが、その5个離優厳蠅砒咾瓩討靴泙辰討い燭里如∈禿戰螢灰ぅ襪鯊任辰峠だ気鬚靴泙后

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ちなみにキャブレターなどの薄い肉厚部分に一般的な長さのリコイルのインサートを打ち込むと長過ぎて飛び出してしまうので、画像のようなショートタイプのインサートを使用して修正を行います。

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そして今回のGS400のキャブレター制作にて組み付けのボルト類などはオーナー様が用意をしてくれた物を使用する予定でしたが、先ほど修正した5个離椒襯鳩蠅帽腓錣擦5个離椒襯箸鮖藩僂垢襪函▲侫蹇璽箸縫椒襯箸瞭が当たってしまい、ネジが傾いて垂直に挿せない事が判明。
このまま無理に締め付けるとせっかく打ち込んだリコイルが一発でダメになってしまうので、対策として、

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六角穴付きボルトの頭を旋盤で外径を小さく削って、

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このような感じでフロートとの接触を回避し対策としました。

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そして今回はオーナー様のご希望で画像の部品をメッキにしたいとの事で、

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仕上がりを考慮して当初の予定より何点かを省いた分をメッキ加工に出して、約1.5カ月の工期を経てピカピカになって戻ってきました。

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メッキの仕上がりを待つ間にキャブレターのボディもセラコート処理を行って綺麗に仕上げておきましたので、これから組み付けとなりますが、

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今回、交換するガスケットやジェット類は全てセットになった車種毎の専用品を購入しての組み付けとなりますが、

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セット品を購入してもスロットルシャフト部分のオイルシールは付属してきませんので、

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同じ規格寸法のモノを流用して、古いキャブレターに良く起こるトラブルの二次エアの混入を防ぎます。

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そしてスロットルシャフトとバタフライもチェックをして、歪みや曲がりなどが無い事を確認してから組み付けとなりますが、

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今回ご依頼頂いたキャブレターはとにかく片方のキャブレターの状態が異常なほどに悪く、殆どのネジが舐めてしまっていて、スロットルシャフトのバタフライを止めるネジ穴も潰れてしまっていました。

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という事で、ここもリコイル修正を行いますが、

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極小、真鍮で柔らかい、穴が二重に重なっているなど、出来る事なら避けたかった作業ですが、失敗したらキャブレター自体も終わってしまうので何度か別の材料を使って練習してから本番を行い、無事にスロットルシャフトのネジ穴も修復出来たので、万が一ネジが緩んでエンジンに吸われでもしたらマズイので、ネジロックでがっちり固定しておきました。

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そしてキャブレターを連結させて機械同調でスロットルの開きを合わせた後に油面の調整ですが、極端に程度の悪かった方の向かって左のキャブレターはフロートも変形をしてしまって完全に油面が狂っています。

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そこでフロート高さの油面調整ではなく、実油面にて調整を行い、

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何度か調整と測定を繰り返して・・・

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左右が求める油面高さになったら調整完了です。

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その後、全てを組み付けてからオーバーフローのチェックを行って、

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オーバーフローなどの問題が無ければ完成です。

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今回メッキ加工に出した事で非常に時間が掛かってしまいましたが、その分、40年以上前のキャブレターとは思えないくらい綺麗に仕上がってくれたので、オーナー様も凄く喜んで頂けて嬉しかったです^^

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今回はキャブレター以外にもレストアにおける複数の部品の作業のご依頼を頂いたので、

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キャブレターの完成と共に全ての部品も綺麗にセラコート処理を行ってご返送させて頂きました。
前回のFCRキャブレターと違って純正キャブレターは部品がどこまで入手出来るかが問題となりますので、全てのキャブレターのオーバーホール作業が行える訳ではありませんが、純正キャブレターもこのような流れで作業を行わせて頂いておりますという一例としてご紹介をさせて頂きました。




2021年02月06日

FCRキャブレターのオーバーホール作業のご紹介

こちらの記事ではFCRキャブレターのオーバーホールに関する記事をお伝えしますが、DIYで作業をされる方の参考になれば良いかな?と、いざ記事にしようとしたところ、作業時に文章に合う画像を撮り忘れている部分が多々ありましたので、その部分にはイメージとして他の作業時の画像を使用しておりますのでややこしかったらすみません。

作業内容としましては、

工程1.分解
工程2.洗浄
工程3.交換部品の選定
工程4.交換、修正
工程5.調整、組み付け
工程6.作動チェック


という流れになります。

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今回はこちらの15年ほど使用されたFCRキャブレターに、ペイント作業(セラコート処理)とオーバーホール作業を同時にご依頼頂いた作業内容を中心にお伝えします。

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まずは分解ですが、セラコート処理の場合にも通常のオーバーホール作業のみの場合でも一度全ての連結をバラシて、割れ、欠け、曲がり、錆や腐食などが無いか、それぞれの状態を確認します。
この時に各スクリュー類のセッティングデータを記録しておき、組み付け時に元の状態のセッティングでお返し出来るようにします。
※ ただし、エア通路などの詰まりが解消した事でセッティングが変わる場合もあります。

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そして分解が終わったら消耗部品などの交換が必要かをチェックしますが、スロットルバルブ周りやボディの摩耗など大きな場所は肉眼でも確認が出来るのですが、細かなジェット類の片摩耗など肉眼では見落としがちな部分をしっかりとチェックできる様、簡易的な電子顕微鏡を使用して一点ずつ細かにチェックを行います。

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そして洗浄を行いますが、キャブレターをオーバーホールする際には一般的にはキャブレタークリーナーを使用しますが、うちでは余程な事が無い限りキャブレタークリーナーは使用せず、基本的に油落し用のハンドソープを使用して水洗い後に超音波洗浄機でクリーニングを行って、リンス後に焼き付け乾燥炉で水分を飛ばして洗浄を完了させます。

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仮にエア通路や燃料通路に強固な詰まりや固着が有った場合には、非分解箇所を分解して、その時々に合った対処方法で問題を解決します。

非分解箇所のオーバーホールの作業手順は下記URLの記事にて紹介しております。
http://secretbase-racing.com/archives/2020-04-21.html

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また、非分解箇所の分解時には非売品のOリングや加速ポンプのワンウェイバルブなどが必要となりますが、シークレットベースレーシングとして純正よりも良い素材でオリジナル制作したOリングキットを対策部品として用意し、それらを使用して純正よりも耐久性を上げた仕様で復活をさせます。

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そしてペイント作業を含む場合にはそれぞれご希望の仕様に合わせて1点ずつ細かな塗り分けなどを行い、

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洗浄やペイントが仕上がって組み付け作業に移りますが、スロットルシャフトのベアリングも状態が悪い場合には数百円と安い物なのでこの機会に交換をお勧めして、

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オーナー様の了承が得られれば新品に打ち換えをし、

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打ち換え後にメーカーが推奨しているフッ素グリスのバリエルタをベアリングに塗付けしておきます。

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そしてベアリングの交換が終わったら、スロットルシャフトを引き抜くと大抵このような残念な状態になってしまって役目を終えてしまうか、

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はたまた既に役目を終えてしまっている事の多いフェルトの防塵リングですが、

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こちらのフェルト製のOリングも非売品となる為、夜な夜なコツコツ打ち抜いて対策品を自作し、

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常に良い状態に戻せるよう対策をしています。

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このフェルトのOリングの交換方法ですが、マイナスドライバーなどで画像の金属リングを外して入れ替えをします。

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こちらは交換後になりますが、スロットルシャフトを差し込む際に強く当たりをつけてしまうと直ぐに潰れてしまうので注意が必要です。

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そして基本的な消耗部品は再生に必要な定番処をメインに常に数セット分用意しており、

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これらの専用品はメーカー純正を使用しますが、

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規格物のOリングなどは、より耐久性を求めてフッ素系の材質のOリングを使用して組み付けを行います。

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また、最近ではFCRキャブレターのボディ自体も台湾製のコピー品が安価に出回っておりますが、そのグループ経由かは分かりませんが、ネット通販などで純正の1/5ほどの値段で売られているフロートパッキンなども一度試しに使用してみた所、材質が悪く一度の使用でガソリンに侵されてゴムが溶けてフロートからガソリンが滲んできてしまうなど、信頼性に乏しい仕様だったので割高でも純正のOリングを使用しております。

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また、悲しい事に社外の安価なOリングを純正として売っている場合もありますので、見分け方としましてはOリングの線径が若干太く、ゴムらしい弾力が少なく、画像のように一部をつまんで持った際にふにゃっと形が崩れない(硬い材質)のモノは偽物の可能性がありますので、注意が必要です。
※ 自分の購入した格安品は、ガソリンに侵される ⇒ デロデロに溶ける ⇒ フロートを分解してガソリンが気化するとパキパキに硬化してプラスチックのようになって再利用不可という代物でした。
薄利多売が基本だから仕方ないのかもしれませんが、折角高価な金型を作ってまで複製するなら良い材料で良い物を何故作らないのか? いつも中華系部品は謎です。

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こちらのラージボディ用のトップキャップのガスケットですが、パっと見はどちらも同じサイズ形となりますが、

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ボアサイズで2種類の厚みが用意されていますので、41亰造砲論賤僂離汽ぅ困諒を使用して組み付けます。
※ この41mm径のみ厚みの違う設定が用意されている理由ですが、元々FCRキャブレターの基本設計が確かカワサキのZXR750向けに開発されて、その後汎用レーシングキャブレターとしてバリエーションが増える中で、元の基本設計よりも大きな口径となる41亰造砲靴浸で、スロットルのリンクアームがセットする仕様によってはトップキャップと干渉してしまう恐れから、若干ガスケットの厚みを増して対策とした為だそうです。

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余談と言いますか、クイズですが、このトップキャップのシートガスケットには裏表(方向性)が有るでしょうか?

A. 画像左の色の濃い方が上を向く
B. 画像右の色の薄い方が上を向く
C. そんなの関係ねぇ〜!     


答えは・・・





Cの「そんなの関係ねぇ〜!」が正解ですが、今まで2回ほど組み付けの向きが逆とクレームを言われて困った事が有りますが、どうも色の濃い方に接着剤が塗られていると思われている印象でした。
※ 表裏関係無しはメーカーに確認を取っての見解ですが、一応組み付け時には濃い方を上向きに揃えて組んでいます。

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そして真鍮部品などの汚れは・・・

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ウェットブラストを使用して・・・

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綺麗にクリーニングを行います。

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話が長くて申し訳ないのですが、ジェット同様、バルブシートにも細かく種類があります

FCR-バルブシート
ヤマハのXJR1200用のFCRキャブレターの口径が41mm径の場合にはバルブシートは#3.8の物が使われているハズですが、同じヤマハのV-MAX1200の41mm径では画像のように#2.0と流量の小さい物が使用されています。
カタログ値98馬力のXJR1200よりもカタログ値で約1.5倍の145馬力を発生するV-MAX1200の方がバルブシートの穴径が小さい(流量が少ない)のは何故か?
これはV-MAXは燃料ポンプで燃料を圧送し、常に燃料に圧力が掛かっている為、ガソリンタンクから自然落下で供給されるキャブレターよりも流量を絞る設計になっているために#2.0と小さなバルブシートが採用されていますので、ここを闇雲に大きくしてしまうとフロートの浮力が負けてちょっとした振動やGなどでオーバーフローを引き起こし易くなってしまいますので、DIYなどで交換の際にはご注意ください。

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また、バルブシートに刺さるフロートバルブですが、こちらは大と小という画像の2種類がラインナップされていますが、この大と小とはキャブレターのボディサイズの事では無く、バルブシートの穴のサイズ(小:#1.4〜#2.6 大:#3.2〜#4.0 )を指しておりますので、量販店などで1種類しか置いていない時などにはそれが自分の欲しいサイズか注意が必要です。
ご自身のバルブシートが大なのか小なのかを調べるには、バルブシートをチェックして、画像の右側のように外形が六角形であれば「大」、円形であれば「小」となりますので、そこを見れば判別が可能です。

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そして交換部品の選定などが済んだらやっと組み付けの時間ですが、組み付け時の同調は機械同調(単純に各気筒を揃える)で揃えますが、エンジン側のコンディションによって同調のセットが変わってしまいますので、最終的な本調整は車体に取り付け後に行ってください。

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また、分解時にしか交換の出来ないリターントーションコイルスプリングは各荷重を用意しておりますので、ご希望の場合には部品代のみの追加で交換が行えます。

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そして今回のキャブレターボディは15年選手という事で、オーナー様が用意をしてくださった共立工芸様のSEPベアリングガイドを組み付けて仕上げを行います。

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そして組み立てが完了しましたらオーバーフローなどの確認を行って、

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加速ポンプなどの動作確認も済んで問題が無ければ・・・

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作業終了で、完成写真を撮ってオーナー様の元にお返しです。
お問い合わせの多い費用についてですが、通常のオーバーホールで1気筒辺りのコストは7,000円となりますので、7,000円×気筒数+交換した部品代となります。
セラコート処理(ペイント)をご希望の場合には1気筒辺りのコストが仕様によって変動しますが、4気筒の場合に13,750円〜20,500円となります。
※ とんでもない仕様の場合にはこの限りでは御座いません。
部品などの持ち込みにも対応いたしますので、webikeなどでポイントを貯めておられる場合などには、こちらで選定した部品をオーナー様に購入していただいて、送り先住所をこちらにして頂くことで、ポイント分安く済ませる事が出来ますので、各ポイントなどをご利用いただきたい場合などにはその旨をお伝えください。

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ということで、次回は純正キャブレターのレストアの流れをご紹介したいと思います。





akane380 at 04:35|PermalinkComments(2)│ │FCRキャブ 〜改造編〜 

2021年01月24日

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以前に耐久性の証明も兼ねて12Rのドラッグ仕様のエンジンで真夏に福岡までツーリングに行った際に、戻りの岡山辺りの山陽道でオマーリさんに追いかけられて紆余曲折の結果、通行帯違反で切符を切られゴールド免許から脱落して早9年・・・、

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やっとゴールド免許復活しましたw
昨年の緊急事態宣言が発令されていた時に、先輩のお墓参りに行こうとGSFで走っていたら ” こんな時に出歩いている奴は天誅じゃ! ” と言わんばかりに1時間で4回もネズミ捕りの白バイに追尾されて流石に終わった。。。と思いましたが、その後のツーリングも端から見たら挙動不審なほどキョロキョロ警戒度MAXで索敵を行い、何とか点数死守に成功しますた。なんて言うのは冗談ですが、今どきゴールドでも別に優位性無いでしょ?って話なんですが、目標を持つのは良い事だ!ということで、

次なる目標・・・
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何だか2019年頃から作業量が一気に増えまして、元々不規則な生活をしていたのが更に不規則になって、一日一食、もしくは3日で2食のような生活をしていたところ、さぞやガリガリになっただろうと思いきや、体が遭難状態と勘違いしたのか?食べていないのに体重がどんどん増えだしまして、腹回りの肉も付きまくってベルトの穴の位置もどんどん広くなり、去年の11月の時点で体重が75kg、ウエストが驚愕の93僂芭石にこれはヤバい・・・。と人生初のダイエットを始めてみました。
と言っても自分の場合はたぶんですが、体が遭難状態と勘違いをしてとにかく燃料を溜め込もうとしているような気がしたので、食生活を普通にするという単純な事しかしていませんが、2か月ちょいで67kg、ウエスト85僂泙撚爾欧觧が出来たので、次の健康診断まで規定値内で保って軽い肥満状態を解消したいと思います。
ちなみにちょうど体重が増え始めた頃から白髪の量も増えだして「歳だなぁ・・・」なんて思っていましたが、食生活を改善したら白髪の本数が激減したので、余程栄養状態が悪かったようですw

そしてキャブレター関係のお話ですが、
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こちらは5年ほど前にセラコートにて制作をさせて頂いたCRキャブレターですが、可動するチョークレバー周りとマシニングでエッジの立っていた連結ステーに塗膜の剥がれが出ていたので、当該部分の補修をさせて頂きました。

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連結ステーとチョークレバー周りを組んでの一コマですが、オーナー様が普段から大切にされて、きちんとした手入れによるところが大きいとは思いますが、前回の自分のGSFに施工して劣化してしまったガンコートと違い、セラコートは耐候性も高いので5年経っても見た目に変化が無く全然劣化していなかったのが嬉しかったです^^

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そしてこちらのFCRキャブレターは中古で購入したところ、加速ポンプが機能しないとの事で修理のご依頼で入庫。

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とりあえずこちらでもあの手この手で何とか復活しないか?と試してみたのですが、うんともすんとも言わないので諦めて非分解箇所を分解して、当該箇所の加速ポンプの不調を修正し、

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各部のチェックを行って消耗品などを交換して組み付け後に元気に復活した事を確認して作業終了。

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そしてケイヒン FCRキャブレター vs ミクニ TMRキャブレターも修正とO/hを兼ねて・・・

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セラコート処理でオリジナリティーを♪ って言いたい所ですが、TMRってどの配色にしてもヨ〇ムラさんの配色になってしまうのが悲しい所w

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今回FCRキャブレターのオーナー様には他にも沢山のセラコート処理のご依頼を頂きましたが、

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リアスプリング以外、全て同じガンメタで統一感を持たせて仕上げさせて頂きました^^

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前回のインナーチューブに引き続き、密着性の高いセラコートならではの仕様として、メッシュホースにも好きな色で個性が出せる時代になりました。
耐久性などを考えベストな施工方法を考える必要がありましたが、こうゆう面白い事にチャレンジさせて頂けるのは本当にありがたい事です。

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という事で、オーバーホール作業、補修作業、新規製作作業など、日々色々なキャブレターの作業を行わせて頂く中で、お問い合わせに対して分かり易く作業内容をお伝えできる様、

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次回は、キャブレターのレストア寄りなオーバーホール作業の内容をご覧いただく為の参照記事を作ってアップしたいと思います。

akane380 at 01:50|PermalinkComments(2)