2014年03月26日

セラミックベアリング

自分の12Rのエンジンも加工する部分の作業も終わり、部品の発注も済んで、あとは表面処理の加工から戻ってきたら組める段階にやっと来ましたが、あ、ケースまだ塗ってませんでしたw
今年はNOSを使わないNAでも自己ベスト更新を狙おうかな?なんて少し考えていまして・・・
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去年までのストック排気量1199cc+純正カム仕様での自己ベストがスカイパークでの9.6秒なので、今年も排気量こそノーマルですが、各部を見直してそれ以上を狙いたいなぁ・・・と。
そんな去年までの仕様の基本ベースは殆ど純正と変わらない内容だったので、如何にフリクションロスによる損失馬力を減らすか?という一番基本的な部分に重点を置いた仕様で、その取り組みの一貫でWPC処理やDLC処理を各所に取り入れたり取り下げたり交換したり・・・と、何度も繰り返しテストをしていたので部分的な表面処理の有効性の有無など多くを学ぶこともできたのですが、そんな中で毎回分解の度に悩んでは諦め最後の最後まで手を出さなかったこのミッションベアリングにいい加減手を出そうか頭を悩ませています^^:

それがこちら↓
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高級なセラミックベアリングなのですが、技術最高峰のF1やMoto GPなどでも採用されているくらいだから性能面で純正以上にアドバンテージがあるのは分かるのですが、とにかく値段が高いw
純正が2つで5千円弱なのに対してセラミックベアリングになると国際送料合わせて4万円弱とお値段ぶっ飛び設定w

しかも以前から謎な部分がありまして、
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それがこいつなのですが・・・

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オイルシールがない状態なら純正ベアリングでも手で回して離した後でも慣性でそこそこに回ってくれるのですが・・・、

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オイルシールを組むと途端にオイルシールの抵抗がブレーキの役目を担って慣性で回り続けられなくなるばかりか、手で回すのすら重く感じます。

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なのでこのオイルシールの摺動抵抗を減らせないものか・・・と前回のエンジンではこのカラーにWPC処理を施してみたのですが、やはりオイルを逃さないようにするためのモノなので当然のごとくオイルシールのリップ部分の当たりが強く、リップが接地する部分だけ綺麗に磨かれてしまっていました・・・。なんていう経緯と試みがあって、元々純正のベアリングですらオイルシールの摺動抵抗の方が大きくてロスを産んでいるってのに、わざわざここをセラミックベアリングにしたところで何の意味が得られるんだろうか?と正直オイルシールにばかり目がいってしまって理解出来なかったのですが、よくよく考えてみたらセラミックベアリングにすることで得られる部分はそこではなく、一定以上の高負荷が掛かった際に発生するスチール球の変形エネルギーによる損失をセラミック球にすることで変形を抑え、変形を抑えられる分、ベアリング自体の精度を上げられて遊びが減り損失を減らす=低回転域でのオイルシールの抵抗云々の話は守備範囲外で高回転高負荷時や加減速時のベアリングが厳しい状況などでも安定して回って、その中で最大で転がり抵抗を40%改善してくれる部品である。ということなのかな?と。

ただ、やはりホイールベアリングのようにドライで使える部分なら確実にセラミックベアリングの方が回転抵抗が減らせる部分で有利なのは理解出来るのですが、今回はオイル抵抗も確実に発生する場所なのでセラミックにするメリットが半減したりしないのだろうか?どうなんだろう・・・と。
安ければポイポイ買って試してみるのですが、なんせお値段ぶっ飛びで絶対的な効果が見込めない限り、費用対効果をしっかり考えないとおいそれと手が出せない存在なんですよねぇぇ。。。
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なぁんて感じで毎回購入に踏み切るのを躊躇していたのですが、なんせ、突然仙台ハイランドが閉園になるとかの話が浮上して「悔いは残したくないしな・・・」と、財布と相談もせず清水の舞台からヨロピク迷わずポチッとな♪ とw

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そして商品が手元に届き確認をしてみると恐れていた信頼と実績の ” made in JAPAN ” w
恐る恐るメーカー名と品番を元に値段を調べてみると「実際そんなもんっすよねぇぇ・・」とショック大w
でもホイールベアリングをセラミックにする時は内訳が分かった分、メーカー直で安く入りそうなので行って来い分の授業料を支払ったのかなと・・・。
その内訳を教えろと言われても教えませんよw 一緒に高い授業料を!旅は道連れ世は情け無しっすw
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そして純正のベアリングと比べると球の数がセラミックベアリングの方が純正に比べて一つ少ない代わりに球のサイズが大きくなってラジアル方向では純正が多少ガタがあるのに対して殆どガタがありません。(スラスト方向にはあります)
またリテーナーの形状も純正のスチール製のリボンタイプからフッ素樹脂製のクラウンタイプと、見た目にも少しは軽く回ってくれそうですw
でまぁ、実際のところどうなのよ?セラミックはホントに凄ぇーのか?って核心の部分ですが、ちょっと試しに転がしてみたところ転がり具合が半端じゃないっ!まるでフリクションが無いみたい・・・こりゃ凄ぇー!!っとは残念ながらなりませんでしたw 無駄に期待させてすいませんw
現段階ではただ単に転がしてみただけなので実際に組んで走らせたら違いが段ちの差で現れるのかもしれませんが、今の段階で言えることは、「もう一度買う?」って聞かれたら「ウ、ウーン。。。」ですw
でもドライで使えるホイールベアリングなら回転の立ち上がりも良いので非常に有効かと思います。

参考になるかは分かりませんが興味の有る方に簡易的な動きなんぞを・・ということで、本当は実際にミッションを組み付けてテストした方が良いのですが、本番で使用するインプット/アウトプットの両シャフトは表面処理の旅に出てしまっているので、仮で視覚的に得やすい簡易的な回転の動作確認をしてみました。
この動画で最初に使用している純正ベアリングはドライでの動作が見たくて新品を洗浄して脱脂したドライな状態での動作ですが、動力を得て高速で回転している時は遠心力で球がアウターレース側に広がりインナーレースとの接触抵抗が減っているので勢い良く回転をしていますが、球の遠心力が弱まりインナーレースに球が接地した瞬間に振動が発生し、回転にブレーキが掛かって急激に減速しているのが分かります。 その後、オイルを添加してレースと球のクリアランスを潰すと殆ど回転も上がらず回転も伸びず。

対してセラミックベアリングの方は、同じ様にドライで回した際にインナーレースに球が接地した後も回転の急激な落ち込みもなくそこそこに回転。
その後、先ほどと同じ様にオイルを添加してクリアランスを潰して回転させてみたところ、回転時間では純正の倍近い伸びが確認できました。

ご覧頂いたとおり劇的な違いこそありませんでしたが純正よりは良い事だけは確かなわけで・・・
こ、これはお高い授業料を払った甲斐があったのか・・・
ウ、ウーン・・・ですw




akane380 at 00:00│Comments(6)TrackBack(0)│ │DRAG RACE 製作記 

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この記事へのコメント

1. Posted by oneoff   2014年03月27日 14:12
自転車も高級ホイールになるとセラミックベアリングになる流れなのです。

大御所シマノ純正は手で回すと案外抵抗あったりしますw

手で回して少し抵抗あるか?レベルは脚力から考えるとプラシーボの範囲内だ!という結論ぽいですw


よって自転車の場合ではセラミックまでは.......お金あれば交換かな!ってレベルす!
2. Posted by NOBU   2014年03月27日 20:45
なんか残念でしたね。
日本で買えば1/3とかですかね?
4月に出るなら丁度残り1カ月ですね、自分は今日エントリー用紙送ってみました。
3. Posted by Gabu   2014年03月28日 02:58
>one offさん

ベアリングのことなら自転車の方が進んでますよね^^
そのうちシマノから釣具で採用されているマグシールドタイプのベアリングも自転車用に開発されるかもしれませんね^^

高い買い物をした感が強いので勘違いなプラシーボ効果すら感じれなかったら泣きそうですw
4. Posted by Gabu   2014年03月28日 03:03
>NOBUさん

お疲れ様です!
一応まだ組んでいないので結論付けるには速いのですが、
残念ながら「凄い!!」っと言えるほどの期待値には達しませんでした^^:

エントリーも開始していましたね^^
自分は別件で直接伺おうか検討中です・・・。
5. Posted by yayabusa   2014年03月28日 13:11
お疲れ様です、セラミックのホイールベアリング、買おうか悩んでいたので参考になりました。
有り難う御座います。
6. Posted by Gabu   2014年03月29日 02:56
>yayabusaさん

お疲れ様です!
参考になれましたでしょうか^^:

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