2014年09月01日
めでたく地雷踏むw
前回、ニンジャのFCRキャブのセッティングを行っていて、リアタイヤがズルズルでワイヤーが出てしまったので交換しなきゃ・・・。なんて話になって、タイヤ交換をすることになったのですが、車体からホイールを外して、ホイールからブレーキディスクを取り外して、さらにホイールのリムに貼り付けてあったバランスウェイトを何気なく剥がした結果・・・、
ペキッという感覚が・・・。
見てみると最低な事に下の塗装まで一緒に剥がれてしまうという地雷を踏んでしまいました。。。
あ〜ららって感じですが、これが純正ホイールとかなら所詮自分のマシンですし作業も楽なのでそこまで凹まないのですが、今回のようなマグホイールの場合は材質の性質上、作業の難易度が非常に高い(面倒くさいw)ので、幾ら手抜き作業が出来る自分のマシンとはいえめっちゃショックですw
しかもパウダーコートでこの程度でペリっと剥がれるということは当然密着性もシュッと一吹き・・・
ですよね。。。って感じで、こうなったら普通なら剥離剤を使って塗装を落としたりサンドブラストを当てて塗膜を剥がしたり、もしくはペーパーを当てて部分的に研磨して修正したりするのですが、ことマグネシウム製品に限っては更なる地雷が潜んでいる場合があるのでそれらが出来ない事もしばしば・・・。
というのも、マグネシウムは鉄の1/6 の比重と軽く、強度(衝撃性能は低い)もあるので最近のバイクでは純正でもエンジンカバーなどに多く採用されていますが、その反面酸性や塩素に弱く、空気中の水分や塩分などに反応してすぐに表面が酸化して侵されてしまうので通常は陽極酸化処理や化成処理、エポキシ系のコーティングなど、直接外気と触れないような表面処理が施されているのですが、基本的にその表面の処理層を削ってしまうとマグネシウムが直接外気と触れてしまって酸化してサビたり腐食して強度が著しく低下してしまうので、どのような下地処理がなされているか解らない状況ではペーパー当てやサンドブラストなどでの研磨は基本NGで、ドライブラストに至ってはマグネシウムは粉塵爆発の危険性が高いので更にNGなどいろいろ厄介な材質です。。。
なので通常の酸性や塩素系の剥離剤を使用すると表面が溶けて急速に腐食してボロボロになってしまいますので特殊なアルカリ性の剥離剤を使用するのですが、これも濃度や温度によっては塗膜すら反応せず、逆に濃度や温度を上げるとマグネシウムも一緒に反応してしまうという気難しさw
なので作業的には・・・
とりあえずコツコツと地道に塗膜を剥がして行くべし。。。 ちなみにリアもペキっと剥がれちゃったりなんかして・・・。
で、黙々と作業を続け・・・
主要部分を剥がし終わった頃には辺りは真っ暗w
ちなみに浮いた塗膜との間に結露などで水分が発生していたのか、部分的に軽く酸化して腐食が発生しておりましたが、こんな所に気前よく剥離剤を塗ってしまうと新たな地雷を踏む恐れがありますので、ほんとマグネシウムの剥離って厄介です^^:
そして腐食部分をケアして綺麗に洗ったら、すぐに水分などを飛ばす為に焼付け乾燥炉の中に入れて高温で焼いて水分を完全に飛ばし・・・
熱が程よく冷めたらマスキングして・・・
防錆処理と密着処理をして色を塗って焼付け乾燥させたら任務完了です♪
今回はマグホイールということで本来ならパウダーコートやガンコートの方が良いのかもしれませんが、いつかこのホイールが「当時物マグホイール」として高値で売買されてレストアを受ける時の作業性を考慮して、今回は密着性の良い2液性のウレタン塗料を使用してちょっと変わった技法で仕上てみました^^
ちなみにこんな記事をかいてしまうと誤解を生みそうなので補足ですが、
先ほどマグネシウムはいろいろ面倒ということを書きましたが、マグネシウムにも他の金属同様いろいろな種類や特徴があります。
こちらは12Rのマグネシウム製のヘッドカバーですが、半年以上前に塗装の各実験の為に半分を剥離剤、半分をブラスト処理で剥離し放置したもので、さらにそれらを塗装した別のモノが現在、自分の12Rに組み付けられて経過テストをしているわけですが、
実験当初はマグネシウム製ということでもっと湿気などに反応して酸化してしまうかと思いましたが、市販車ということで品質が軽さよりも耐久性重視なのか?一般的なアルミ材よりも腐食は進行しませんでした。
逆に以前に仲間がカート用のマグホイールを塗り直そうと剥離剤をかけたらボロボロに腐食して、まるで海から引き上げた腐食だらけの財宝状態で再起不能になったなんて事もあります。
なので大丈夫なモノもあればダメなモノもありますしマグネシウムに対する作業も人それぞれで正解なんてありませんので、今回の記事はあくまでも自分の作業範囲のみでしかマグネシウムに関わった事のない一個人の考えと経験を元に書いた一つの取り組みとして見て頂ければと思います。
実際、このテスト結果を元に最近ではカワサキの純正カバーは普通にブラスト当ててしまいますしねw
ちなみにマグネシウム部品の見分け方ですが、純正部品などであれば何処かに画像の「Mg」のリサイクルマークが入っているハズですのでそこで見分けることが出来ると思います。
ペキッという感覚が・・・。
見てみると最低な事に下の塗装まで一緒に剥がれてしまうという地雷を踏んでしまいました。。。
あ〜ららって感じですが、これが純正ホイールとかなら所詮自分のマシンですし作業も楽なのでそこまで凹まないのですが、今回のようなマグホイールの場合は材質の性質上、作業の難易度が非常に高い(面倒くさいw)ので、幾ら手抜き作業が出来る自分のマシンとはいえめっちゃショックですw
しかもパウダーコートでこの程度でペリっと剥がれるということは当然密着性もシュッと一吹き・・・
ですよね。。。って感じで、こうなったら普通なら剥離剤を使って塗装を落としたりサンドブラストを当てて塗膜を剥がしたり、もしくはペーパーを当てて部分的に研磨して修正したりするのですが、ことマグネシウム製品に限っては更なる地雷が潜んでいる場合があるのでそれらが出来ない事もしばしば・・・。
というのも、マグネシウムは鉄の1/6 の比重と軽く、強度(衝撃性能は低い)もあるので最近のバイクでは純正でもエンジンカバーなどに多く採用されていますが、その反面酸性や塩素に弱く、空気中の水分や塩分などに反応してすぐに表面が酸化して侵されてしまうので通常は陽極酸化処理や化成処理、エポキシ系のコーティングなど、直接外気と触れないような表面処理が施されているのですが、基本的にその表面の処理層を削ってしまうとマグネシウムが直接外気と触れてしまって酸化してサビたり腐食して強度が著しく低下してしまうので、どのような下地処理がなされているか解らない状況ではペーパー当てやサンドブラストなどでの研磨は基本NGで、ドライブラストに至ってはマグネシウムは粉塵爆発の危険性が高いので更にNGなどいろいろ厄介な材質です。。。
なので通常の酸性や塩素系の剥離剤を使用すると表面が溶けて急速に腐食してボロボロになってしまいますので特殊なアルカリ性の剥離剤を使用するのですが、これも濃度や温度によっては塗膜すら反応せず、逆に濃度や温度を上げるとマグネシウムも一緒に反応してしまうという気難しさw
なので作業的には・・・
とりあえずコツコツと地道に塗膜を剥がして行くべし。。。 ちなみにリアもペキっと剥がれちゃったりなんかして・・・。
で、黙々と作業を続け・・・
主要部分を剥がし終わった頃には辺りは真っ暗w
ちなみに浮いた塗膜との間に結露などで水分が発生していたのか、部分的に軽く酸化して腐食が発生しておりましたが、こんな所に気前よく剥離剤を塗ってしまうと新たな地雷を踏む恐れがありますので、ほんとマグネシウムの剥離って厄介です^^:
そして腐食部分をケアして綺麗に洗ったら、すぐに水分などを飛ばす為に焼付け乾燥炉の中に入れて高温で焼いて水分を完全に飛ばし・・・
熱が程よく冷めたらマスキングして・・・
防錆処理と密着処理をして色を塗って焼付け乾燥させたら任務完了です♪
今回はマグホイールということで本来ならパウダーコートやガンコートの方が良いのかもしれませんが、いつかこのホイールが「当時物マグホイール」として高値で売買されてレストアを受ける時の作業性を考慮して、今回は密着性の良い2液性のウレタン塗料を使用してちょっと変わった技法で仕上てみました^^
ちなみにこんな記事をかいてしまうと誤解を生みそうなので補足ですが、
先ほどマグネシウムはいろいろ面倒ということを書きましたが、マグネシウムにも他の金属同様いろいろな種類や特徴があります。
こちらは12Rのマグネシウム製のヘッドカバーですが、半年以上前に塗装の各実験の為に半分を剥離剤、半分をブラスト処理で剥離し放置したもので、さらにそれらを塗装した別のモノが現在、自分の12Rに組み付けられて経過テストをしているわけですが、
実験当初はマグネシウム製ということでもっと湿気などに反応して酸化してしまうかと思いましたが、市販車ということで品質が軽さよりも耐久性重視なのか?一般的なアルミ材よりも腐食は進行しませんでした。
逆に以前に仲間がカート用のマグホイールを塗り直そうと剥離剤をかけたらボロボロに腐食して、まるで海から引き上げた腐食だらけの財宝状態で再起不能になったなんて事もあります。
なので大丈夫なモノもあればダメなモノもありますしマグネシウムに対する作業も人それぞれで正解なんてありませんので、今回の記事はあくまでも自分の作業範囲のみでしかマグネシウムに関わった事のない一個人の考えと経験を元に書いた一つの取り組みとして見て頂ければと思います。
実際、このテスト結果を元に最近ではカワサキの純正カバーは普通にブラスト当ててしまいますしねw
ちなみにマグネシウム部品の見分け方ですが、純正部品などであれば何処かに画像の「Mg」のリサイクルマークが入っているハズですのでそこで見分けることが出来ると思います。
トラックバックURL
この記事へのコメント
1. Posted by oneoff 2014年09月03日 15:19
うーん、今回はタメになる話すねぇ............
真っ暗になるまでホイールの塗装剥がしてとか
考えたら人生が3度は必要だなって...........
お腹いっぱいですw
真っ暗になるまでホイールの塗装剥がしてとか
考えたら人生が3度は必要だなって...........
お腹いっぱいですw
2. Posted by Gabu 2014年09月05日 03:28
>one offさん
黙々と作業を続けてると時間が経つのって一瞬ですよね^^:
とりあず十代後半から一日平均20時間近く起きて稼働しているので同年代の倍は生きた時間を過ごしているかとw
その代わり短命でしょうねw
黙々と作業を続けてると時間が経つのって一瞬ですよね^^:
とりあず十代後半から一日平均20時間近く起きて稼働しているので同年代の倍は生きた時間を過ごしているかとw
その代わり短命でしょうねw