2016年02月

2016年02月19日

亜酸化窒素(通称:NOSガス)の規制と取り扱いについて

既に何件かお問合せを頂いておりますが、昨日、厚生労働省より審議の結果、一酸化二窒素(以下:亜酸化窒素 通称:NOSガス)が指定薬物に新たに指定された件で、

〜 以下厚生労働省のHPより一部抜粋 〜

「中枢神経系への作用を有する蓋然性が高く、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれのある物として、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第76条の4に基づき、医療等の用途以外に供するための製造、輸入、販売、所持、使用等を禁止」 と新たに定められましたが、

今回のパブリックコメント案件番号 495150202 の回答によりますと

亜酸化窒素


御意見の概要:
一酸化二窒素は、ロケットや自動車等のエンジンの助燃剤、化学反応を用いた半導体基板上への成膜用途として使用実態があるため、使用に支障がないよう配慮して頂きたい。また、使用の際の許可申請の有無について確認したい。

御意見に対する考え方:
「医療等の用途」として、「元素又は化合物に化学反応を起こさせる用途」を規定します。 一酸化二窒素をロケットや自動車等のエンジンの助燃剤として使用することは、「医療等の用途」の「元素又は化合物に化学反応を 起こさせる用途」に該当します。 ※一部抜粋し登載


ということで今回の亜酸化窒素の指定薬物に指定された事に対するモータースポーツの分野での影響は

エンジンの助燃剤として使用する場合には法には触れず問題ありません。
が、大気開放させるパージはタイーホに該当する行為かと・・・

また ” 「医療等の用途」として、「元素又は化合物に化学反応を起こさせる用途」を規定します。 一酸化二窒素をロケットや自動車等のエンジンの助燃剤として使用することは、「医療等の用途」の「元素又は化合物に化学反応を 起こさせる用途」に該当します。 ” と記載されておりますが、パブリックコメントの続きには
「なお、一酸化二窒素を「医療等の用途」に使用する際、医薬品医療機器法(※1)や指定薬物省令(※2)に基づく許可申請の手続きはございません。」

とのことで、今後も特別な資格や手続きを得なくともモータースポーツの分野においては今までどおり変わらず亜酸化窒素の使用が認められておりますので一先ずは安心して頂ければと思います。
というか、今回の法令によってむしろ今まで人によって意見が分かれて微妙にグレーだったNOSガスの使用や取り扱いが厚生省のお墨付きを得られたことで逆にモータースポーツの分野においては使いやすくなったんじゃないかなと・・・そんな気がしますね^^
ただしここが抜け道となって他の用途に使用されるような結果が生まれてしまうと肩身が狭くなりかねませんので、今までと同じように当ガレージとしましては専用のボトル以外への受付は一切行いませんので予めご了承願います。

※1:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関す法律(昭和35年法律第145号)受取意見総数(通):20
※2:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第二条第十五項に規定する指定薬物及び同法第七十六条の四に規定する医療等の用途を定める省令(平成19年厚生労働省令第14号)


その他、より詳細な亜酸化窒素の取り扱いに関するお問合せ等は下記にてお願い致します。
厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課
(代表電話) 03(5253)1111


2016年02月16日

スイングアームセラコート

SBR_8071
そういえば前回のリアサスペンションの仕様変更を行っている際に、貼る際に間違って地面に対して平行に貼ってしまい曲がった状態で貼ってしまったマッキントッシュのステッカーも貼り直そうと、

SBR_0239
貼り直しついでにスイングアームも分解して各部のチェックがてら綺麗にしようとセラコートで塗り直しを決めたのですが、

74b1fddc
自分の使用しているマッキントッシュのスイングアームは元々ピボットシャフトの軸受にブッシングタイプの軸受を採用していたのですが、これがどうも無給油タイプのオイルレスブッシュっぽくなく、他の部分の作りを見ても流石made in USA!! という雑な感じを抱いてしまったので、この後に予定していた九州までのロングツーリングや普段の街乗りでの信頼性も兼ねて一般的な国産の転がり軸受に打ち変えを行ったのですが、

SBR_2956
今回数年振りにスイングアームをバラしてベアリングの状態を確認してみると、駆動側のベアリングに挿入していたカラーにはガッツリとベアリングローラーによる打痕が。。。
で、この打痕が酷過ぎて打痕にベアリングのローラーがカチっと嵌ってしまって転がり軸受としての機能を殆ど成していなかったようで、サスペンションの動きがどうのこうの言う以前の問題だったようです・・・。
で、この時は昨年末に行われた茂木でのイベントに参加する直前で大至急ここのカラーを調達しなくては・・・と普段からフェイスブックにオリジナル商品の設計などをアップされている エスコートの塩原さんに相談をすると

SBR_3017
即応にて対応してくださり、耐久性も考慮して材質変更に於いて自分の下手な説明をせずとも塩原さんサイドで思案していただき焼き入れ処理までして頂いて、ここまでやって頂いたにも関わらず地元の加工屋さんの半値以下と、地元の足元を見てくる加工業者さんと違って本当にあの時は助かりました^^:
おかげでスイングアームの動きが細かな入力にも細々と反応してくれるようになり、今回コーイチさんの元で仕様変更をしていただいたリアサスも無駄な抵抗少なく本来の性能を発揮してくれるようになりました^^

SBR_0439
ということでスイングアームもセラコートにてリフレッシュ完了しました♪
前回色を塗った際には密着性に不安があったのでチェーンスライダー部分はマスキングをして未塗装の状態で使用していましたが、今回は塗膜の密着性には自信があるセラコートなので安心してそのまま全体をブラックで統一して施工しました^^

SBR_0456
で、最後に作業のきっかけとなったステッカーも真っ直ぐに貼り直して目的達成です♪


SBR_3446
そして一年前に交換したチェーンも変磨耗して均一に張れなくなっていたので今までD.I.D とRK のチェーンを使って試してきたことから、今回はレジーナチェーンで行ってみようかと思ったら輸入品のため特注の長さに対応していないということで、時間も無かったことからEKチェーンから新しくリリースされていたThreeD チェーンに交換。 たぶん、前回のRKチェーンはスイングアームのピボットシャフトのベアリング部分の動きが渋かったからチェーンに負担が掛かって短命に終わったのかなぁ・・・と、自分に非があったかもしれないので今回の件で善し悪しの判断はしたくないのですが、とりあえず今回このThreeD チェーンでも持ちが悪いようなら今後は逆にノンシールタイプのチェーンをこまめに変える戦法で行きたいと思います^^:
ただ、今のところ今まで試したチェーンの中では一番動きが軽くなって、マシンの押し引きがだいぶ軽くなりましたので良い選択をしたとは思うのですが、ウェビックで注文した際に 「 黒 × 金 」だけは無いな。 ” と思ってシンプルなゴールドを選択したつもりが間違って黒金仕様をポチってしまう自分が情けないですw
でも現物を実際に装着してこうしてみると意外に「 黒 × 金 」でも悪くなかったかな・・・?と結果オーライ説にw

PN8A4796
そして今年新年一発目の作業として元旦から九州ドラッガーなyayabusa さんの隼に組み付けるTRAC社製の6インチロングのスイングアームを・・・

SBR_5058
バリッとセラコート処理をさせて頂いて景気付けの良い新年一発目の作業を迎える事が出来ました^^

SBR_5087
で、今回 yayabusaさんが購入したTRAC社製の6インチロングのスイングアームにはチェーンガードがついていないとの事だったので、新年の御年賀ついでにオリジナルで制作したロングスイングアーム用のカーボンチェーンカバーをプレゼントしたのですが、

SBR_5738
これをプレゼントしようと正月早々制作を開始したら樹脂が古くなっていて ” そういや去年はファイバー関係の作業が全く無かったな・・・ ” なんて、樹脂が劣化+外気温低い+ブランク=失敗の連続で、正月なので材料も買えないしで何とか一本制作する間に何か気に入らないなぁ・・、何か気に入らないなぁ・・と日夜試行錯誤の連続で頭にきて粉砕した分もいれて15本も失敗し、最後はストックしていたカーボン繊維の在庫も使い果たし型も壊れて納期的な問題もあって納得の行かない状況で終了と新年早々景気よく凹んでもいました・・・w ということでプレゼントしたチェーンケースも仕上がりがイマイチですがハンドメイドの味ということでお許しください^^:
ちなみにロンスイ用のカーボンチェーンケースが欲しいという方、注文が入る=自分が破産する第一のコース!となりますので自粛をお願いいたしますw というのは冗談で樹脂なども新しく購入したので暇を見て納得が行くまでリベンジしたります!w

2016年02月07日

続・理想のDRAGサスを求めて

SBR_6351
気付いたら12Rのネタを去年は全く出していなかったようで、去年はエンジンのコッター飛びの対策としてバルブスプリングのセット荷重を見直して変更したり、リアスプリングのセット荷重を変更したりとバネ関係のネタが幾つかあったのですが、今回は去年リアサスがフルストロークした際にインナーフェンダーとタイヤが当たってブレーキが掛かってしまう現象を克服するため限界まで下げられるように加工した事で調整範囲が広がったリアサスの話ですが、

SBR_4032
少し話を振り返って、自分はサスペンションに関しては何度も書いていますが、基本苦手というか、セッティングノウハウや知識は一切ありませんw
一般整備のオーバーホールなどの範囲であれば作業は可能ですが、サーキット走行やワインディングなどでの乗り味がどうのこうのなセッティングの話になると、基本コーナーを曲がるのが苦手な自分がその領域でサスを有効に使ったことが無いのでアドバイスのしようがないって話なのですが^^:
なので ” ○○サーキットの○○コーナーで車体が※▽$±ΓΘ〜 ” なんて足回りの相談をされると逆に「へぇ・・・そんな現象が世の中に・・・」って逆にこっちがいろいろ教えてもらって気付けば相談する側と相談される側の立場が逆になっててお互いの頭上に?マークが点いてることもしばしば・・・w

540adae3
そんな苦手意識もあってサスペンション関係は敬遠がちでしたが、少しくらいは自分でもイジれるように勉強しないとレースの現場で即応出来ないしな。。。と、せめて自分の挑戦しているドラッグレースで必要となる領域でのノウハウ程度は勉強しようと基本的なサスペンションのメカニズムを勉強してアナログ的にイメージをし易くしてみたり、独自にドラッグ専用ショックを本場から取り寄せてみたり、別のショックを使って仕様を換えながらテストをしてみたりと、独学では意味不明過ぎるのでサスペンションの講師として 遊心のコーイチさん に質問したり計算式を教えて頂いたりしていろいろ教わりながら理解を深めて基本的なことを学んでいたのですが、

-pen-seur-0167
如何せんマシンの仕様や乗り方がちょくちょく変わってしまうもので設定を代えたことによる変化が掴みずらく、例えタイムが良くても悪くても、何が良くて何が悪かったのか?が掴みずらい状態だったので、現状リアサスに関しては当面お預けということで他の部分を優先的に仕上げていって、去年、一昨年と走ってみてロックアップクラッチを含むスタートの仕方やNOSの吹き方、エンジンの仕様も誰が乗っても同一条件で走れるようにほぼ煮詰まってきたので、そろそろエンジン以外の車体周りを煮詰めて目標の8秒入りを狙おうかと去年から準備を始めまして、、

SBR_4094
今回も新品で買ってもそのまま吊るしで使うわけではなく中身の仕様をDRAG向きにガラッと変える予定だったので端から新品は勿体ないかな?と、基本貧乏なものでw 中古で寸法的に良さ気なオーリンズのベースショックを探して、それをコーイチさんの元に持ち込んで仕様などこちらの要望を伝えてオーバーホールついでにDRAG専用ショックとして割り切った仕様で内部の仕様変更等をして頂き、

SBR_3014
結果、外見こそ汚いですが、中身は全て新品で組み直した自分の12Rに合わせたSPLなオーリンズDRAGサスが新品の約半額で手に入りました^^ ってこの貧乏人が‼って突っ込みはご遠慮くださいw

SBR_0195
そして去年の秋口にコーイチさんからスプリングコンプレッサーを借りて、夜な夜な走っては分解計測をしてでスプリングのベース探しを行って、

SBR_0176
いい感じのバネレートが見つかったところで

SBR_0191
有効長のストロークを限界まで沈み込んだ際にバンプラで止まるよう調整して・・・

SBR_0186
これで今までのように低いバネレートのスプリングを組んだ際でもリアタイヤがインナーフェンダーに当たってブレーキが掛かることが無くなり心配事が一つ解消されました^^
ただ、去年テストしていた時に底突きしてしまうとフロントが上がってしまうので実際にはバンプラに当たるギリギリのラインでのストロークに落ち着くように目標を立ててスプリングのレートなどを調整しています。
とりあえずこんな感じで昨年の後半からリアサスの仕様を変更して茂木でのイベントに向けてロックアップクラッチとの相性も見ながら走行テストを行った際には、スタートから60フィート 区間では今までと明らかに違う感じの感触を掴み、実際にタイヤの摩耗具合が別物になっていることを確認できたのでサスペンションに対する理解力も微力ながら良い感じに煮詰まってきていると思います^^
あとは地元での走行テストでは自分の曖昧な感覚と周りで見てくれている仲間の主観で良し悪しを判断していたので、実際にタイムを計測した場合に結果がちゃんとに付いてくるのか?など、ステージを次に移行してまだまだリアサスの勉強は続きそうです。

akane380 at 00:04|PermalinkComments(2)TrackBack(0)│ │DRAG RACE 製作記