2021年12月13日

2021年12月13日

FCRキャブレター 非分解部分のネジを取るコツ

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FCRキャブレターの非分解部分のOリングをご購入頂いたオーナー様から非分解部分のネジを舐めてしまったとたまーにSOSのご連絡を頂くのですが、極力ネジを舐めるリスクを減らして安心して取るコツをご紹介しておきます。

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自分は普段塗装で使用するシンナーを使っていますが、一般の方はシンナーなど持ち合わせていないと思いますので、今回は一般の方でも入手がし易い代用物として、近所のダイソーで除光液を購入し、壁に刺さっていた画鋲を使ってご説明します。
※ アセトンを主成分とした除光液の場合には引火性が高いので火気にご注意下さい。

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で、非分解部分のネジには ” ここは分解するなよ! ” とメーカーがネジ穴に栓をしているのですが、ここのネジを舐める原因はこの黄色い栓(塗料?)をしっかり取り除いていない事で工具がしっかり入らずに舐めてしまうケースが殆どだと思われます。

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という事で、この黄色い栓を取り除きますが、先ずは画鋲で大まかに取れる部分の栓をカリカリ引っ掻いて取り除きます。

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大体こんな感じでOKです。

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そうしたら除光液を爪楊枝に付けて、

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爪楊枝に付けた除光液を先ほどのネジの穴にちょんちょんと移します。
※ 誰でも用意できる簡易的な物として爪楊枝を使っているだけですので、スポイトや綿棒などもっと使いやすい物があればそれをご使用ください。

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何往復か爪楊枝を行き来させてネジの穴に除光液を満たしたら1分ほど放置をして、

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黄色い栓が柔らかく溶けたら画鋲でカリカリして穴を綺麗にします。

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こんな感じになりましたが、この小さな固形で残っている黄色いダストが工具との摩擦を邪魔してニュルっと舐める原因ですので、

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もう一度、穴の中を除光液で満たします。

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そしてまた1分ほど経ったら除光液を満たした状態のまま六角レンチを差し込んでグリグリと押し込み残っていたダストを潰してネジと六角レンチをしっかり嚙み合わせます。
※ 六角レンチを刺した際に除光液がプシュっと飛びますのでご注意下さい。

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しっかり六角レンチが嚙み合っていれば画像のように持ち上げてもネジの差し込み部分から六角が抜ける事はありません(もし簡単に抜けてしまう場合には黄色い栓の除去がしっかり行えていないか、六角レンチの摩耗が考えられますので、そのままネジを回すと舐めるリスクがあります)ので、このガッチリ食いついた状態で反時計回りにネジを回せば・・・、

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問題無く取り外せると思います。
非分解部分の分解で一番緊張するポイントがこのネジの取り外しですので、じっくりゆっくりと作業を行って、精度の高い作業を行ってください。


その他の非分解部分の一連の作業手順は下記URLにてご紹介しております。

FCRキャブ 非分解箇所+加速ポンプ オーバーホール手順
http://secretbase-racing.com/archives/2020-04-21.html