2009年01月12日

エンジン製作開始♪

ここ最近の寒さは耐えがたいものがありますね。。。
自分は寒いのがホントに苦手なので、暖房の利いた室内でぬくぬく作業できるエンジン周りはこの時期持って来いの作業です♪ そんなわけでついに12Rのエンジンも作業開始です♪
今回製作する自分のエンジンの仕様は、目標を踏まえた上でエンジンフルO/h+α程度の作業内容で考えています。そんな仕様で8秒台目指せるのか?といったところですが、まずは8秒の壁を知るためそんな仕様で8秒台を狙いに行きたいと思いますw
そこでまずはエンジンのO/h作業ですが、やはり板金と一緒で基本的には計測して観察して計測して推理して・・・と結果が出て初めて報われる地味な作業の連続です。
また、よくエンジン一基組むのにどの位の時間が掛かるのか?と聞かれますが基本的に全てが準備OKで確認OKな揃った状態であれば一日で組み上げられますが、その全てを揃えるまでには内容にもよりますが、拘ればこだわった分、結構な手間と時間が掛かります。
そしてその全てとは、分解洗浄の下準備、計測、加工、パーツオーダーなどの中準備、そして組み付け前の各部各パーツのチェックですが、自分の今の状態は・・・下準備が終わっていない(やっていない。。。)
中準備段階ですw なのでとりあえず外装が終わるまでエンジンを降ろせないので手持ちに有るストックを加工して準備しておきます。

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そして今回作業するのはシリンダーヘッドのポート研磨をする際に邪魔となるバルブガイドの取り外しです。
このバルブガイドは圧入してあり、そのままの状態で無理やり引っ叩いて取り外そうとするとバルブガイド挿入穴(ボス穴)付近にクラックが入ってしまう恐れがあるので(というか取れません)、取り外す場合はガイド周辺を130度前後まで温めて熱膨張を利用して抜き取ります。
そこでガイド周辺を温める訳ですが、トーチやバーナーなどで温めると温度差が激しく局部的に熱してしまうと歪みなどの原因となりますので出来れば直火ではなく全体を均等に温められる遠赤装置といえば・・・

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やはりこいつしかありませんw でも現場などで上にヤカンを置いて温められる石油ストーブでも代用は可能なのですが、出来るだけ一度に全体を均等に温めるのが前提なのでこの焼き台は理想です。
そんなわけで以前お伝えしたやき鳥屋の手伝いをいまだにやっている。。。というか、最近はスタンドに行く前の夕飯代わりにバシバシ焼いてただ食いして経営圧迫を手伝っている気もしますがw、営業が終わった後に新メニューのシリンダーを丸焼きに♪ 

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この焼き台かなり良いですw 火加減も当然調節できるのですが、MAX850℃まで上げられるようで、今回は350℃の設定でじっくりシリンダーを裏っ返しながら全体に熱を入れて適温になるまで温めます。
ただ、どーやって適温かを判断するか?ですが、洗浄したヘッドとはいえバルブガイド差込周辺に多少なり頑固なオイル分が残っているのでそのオイルが熱せられて気持ち煙が出始めたらガイド周辺が満遍なく温まった証拠なのでそのタイミングでバルブガイドを抜き取ります。

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そして温まったところで木の板などシリンダーに傷を付けず尚且つ熱で熔けないモノをシリンダーの下に敷いて、熱が下がらないうちに一気にガイドを叩き抜きます。
この時に画像の特殊工具を燃焼室側からガイドに差しこみ、ハンマーなどで軽く叩くのですが、上手くシリンダーが熱せられていると叩いた瞬間ガイド側が動くので ”カンカン”と多少低い金属音がするのですが、上手く熱が入っていなかったり抜いているうちに熱が冷め、叩いた時の音が底付きした時のような ”キンキン”と甲高い音となった場合は熱入れが足りませんので無理に叩かずもう一度追加で熱を加えます。
ちなみにこのガイドを抜くためのガイドアーバーは1500円ほどでメーカーSSTとして購入できます^^
また、作業後にシリンダーを冷ます場合、急激的に冷ますといろいろよくないので、なるべく常温下にて自然に熱が逃げるまで放置します。

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そして全箇所抜き終わったところでボス穴周辺にクラックが入っていないかを入念にチェック。
シリンダーの温め温度が低いとガイドがカジったりボス穴周辺にクラックが意外に簡単に入ったりと、直す予定が壊す羽目になりかねませんので慎重に作業します。
また逆に今度は取りつけ時も同じ要領で作業するかといえば、取り付けは内燃機屋さんにて作業してもらいます^^; 
当然、取り外しが出来るので自分で取り付けも可能ですが、バルブのセンターが微妙に狂う可能性とガイド穴の変形を伴うリスクが大きい事から信頼できる内燃機屋さんにてシートカットとセット長合わせとを1セットで修正してもらいます。
ちなみに以前、フェラーリの生産工場の番組を見ていたら2台のアームがガイドを液体窒素に入れてもう一方がそれを受け取ってスコっとボス穴に入れてとやっていましたが、内燃機屋さんでは専用の機械でグググっと入れたり引っ叩いて入れたりとそれぞれに熟練の技があるようです。
そんなこんなでこれで狭いEXポート内の作業がやり易くなりました。

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そして今回、吸気側のガイドは抜かなかったのですが、こちらはガイドの突起部分のうち不要部分が極めて少ないこともあり、耐久性に問題もないだろうとの判断からポートの加工時にポート形状に合わせて不要部分を削除してなるべく吸入抵抗を少なくします。

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とりあえずイメージ的に1ポートだけサラッと研磨した状態ですが、こんな感じでガイドは削除していきます。
加工前と加工後として比較しても差ほど削る量も少なく済みましたが一応ガイド削除前と後でのバルブの振れもダイアルゲージで確認し、カット前とカット後での変化はありませんでしたので問題なさそうですが、シリンダーヘッドは問題のNosで使用するフォガーノズルの取り付けが待っているのでそろそろ取り付け位置や取り付け方法なども検討していきたいと思います。




最近見つけたグラデーションですが、こんな技があったんですねw

akane380 at 03:21│Comments(3)TrackBack(0)│ │DRAG RACE 製作記 

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この記事へのコメント

1. Posted by ベルボトム   2009年01月13日 11:42
素人が見ても佐賀わからないくらい(笑)
OHなんてとても自分では無理無理。
でもこういう職人技、身につけたいですよお。
2. Posted by ヘミバード   2009年01月13日 17:56
そういえば以前に「焼き鳥屋でバイトを始めたから、あの焼き台はいつか利用出来そう」と仰ってましたが、本当に利用出来ましたか(^^)

ポートの加工も大変そうな作業ですね:;

最後のグラデーションがかった文字は、まさに「レインボー」ですね^^
アメブロにも是非欲しいアイテムです♪
3. Posted by Gabu   2009年01月14日 03:11
>ベルボトムさん

O/hも嵌りだすとある意味答えがないようなモノなので皆が独自の発想で挑戦し競い合ったりと意外に楽しいですよ^^
自分は少し周りと違う考えかたらしいので思ったとおりの結果とかになると絶対に内緒にしよw とか思いますからww
ただ勉強するのはいろいろ大変苦労します。。。w

>ヘミバードさん

やき鳥屋はいまだに手伝ってますよ^^
バイトではなく慈善的な本当の手伝いです^^;
後輩が景気悪いのに店始めていきなり崖っぷち状態に陥ったもので・・・w

ポート加工も大変ですが、積み重ねが大事なので気合いが入ります♪

またグラデーションはここでタグ変換できますのでアメブロでも使えますよ^^

http://shima.choco-ring.com/color/grf.cgi

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