2009年02月26日

ポート研磨の道具

先週末、去年の暮れに発注した部品がやっと無事到着しました♪
なんだか向こうでの出荷時に書類の不備があったようで、また一旦送り返されるのかといろいろ焦りましたが、無事手元に届いて一安心です^^;
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ということで届いたパーツをご紹介する前に、前回のヘッド加工の時にお伝えしたポート研磨ネタでも・・・と思ったのですが、ポート研磨の内容は前回も書きましたが効果があるとか無いとか、〇〇らしい・・・。など、個人個人の考え方や捉え方が違う部分なので記事にし難いのでどうしようかと悩んだのですが、今回は理論や効率的な部分の内容は一切取り入れず、とりあえずポート内部を綺麗にする流れでご紹介します。
ちなみに自分はポート研磨に対しては、以前のショップ時代に通っていたチューニングメーカーの方から実験データや知識をいろいろ教えてもらい、今でもその時の理論と効率を考えて作業すれば効果はあるものとして作業していますが、逆に失敗すると成功した時の倍近いリスクがあり、純正から形状を変える場合にはいろいろな他の部分との兼ね合いがありますので、この記事は暇つぶし程度に見てくださいw とは言いつつ、失敗があるから成功があるで人生散々失敗してます・・・。が、自分で実際にやってみないとモノにできないので失敗も結果的に時間が経てば成功の一つです^^; 
また、一回の記事では作業記事が長くなってしまい紹介しきれないと思うので、今回はポート研磨に使用する道具編としてお伝えします。

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そんな訳で自分が今まで作業をしているうちに徐々に集まっていったポート研磨用の道具入れの中身を出すとこんな感じで、工具箱の中には他にもいろいろ没になった道具があるのですが、出先で形状や仕上がりなどが気になって買ってみたものの、二度と日の目を見ることなくお蔵入りになってしまうパターンが多く、いろいろ買い漁ってみても自然に毎回使う種類は限られてきます^^;
そしてメインとなるリューターですが、電気ドリルでも可能ですが、電気ドリルはトルクがあり過ぎて引っ掛かった時などでもお構いナシに回ってしまうので変圧器を入れて回転数を落とせば安全に使えるのですが、やはりコンパクトで扱いやすいエアーリューターがお勧めです。
ちなみにこの画像のエアリューターは自分が16、7の時に当時のライダーという雑誌を見ながらポートを研磨すると本当にパワーが上がるのか?と気になって超硬バーを買ってきて電気ドリルにセットして自分のゼファー400のヘッドを作業したところ、ポート内部をガッチャガチャにしてしまいw、仕方なく購入したモノですが、それ以来人生の約半分を共に過ごしていますが定期的にオイルを添加してメンテナンスしてあげれば今でも現役で普通に使える殆ど一生モノの道具だと思います^^
余談ですが、その時の人生初ポート研磨は恐ろしい量を削り、挙句の果てに意味不明に燃焼室まで研磨して貴重なGPz400F-2のヘッド一基を瞬殺でダメにしました・・・好奇心旺盛はモノをすぐに壊す癖がw
そして手前の青いのもエアリューターですが、こちらのマイクロタイプは基本的に部品の細かい加工時に使用します。

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そして研磨をする際に使用するアタッチメントですが、基本的(個人的)には画像の軸付砥石や超硬バーを使用して始めの荒削り作業を進めていきます。
また超硬バーには大きく分けて2種類あるのですが、画像右のスパイラルカット(右)とマスターカット(左)の2種類があり、スパイラルカットは見た目どおり刃がスパイラル状になっていて、研磨する部分の肉を削ぎ落としながらザックリ研磨する時などに使用し、マスターカットはヤスリ状の刃でスパイラルに比べ少しずつ穏やかに?削る事ができます。
また形状やシャンク(棒の部分)の長さなども豊富な種類があるのですが、バイクのエンジンでは殆どロングシャンクは使わないので、以前に買って使用しているうちにブレが出た場合はみんな短くカットして再利用しています。

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ちなみにリューターにロングシャンクをセットしてエア調整を間違えて一気に高回転で回すと頭が重いので遠心力で一発で芯がブレます。回した時にブ〜ンと音や振動が発生したら殆ど使い物になりません。
その例を作ろうとして適当なマイクロフラップをリューターにセットして一気に高回転で回し、案の定予定通り一瞬で曲がったのですがw、写真を撮ろうとよくよくファインダー越しに見たらまだまだ使えるフラップだったようで、これ一つでタバコが買える値段なので結構ショックでした。。。w (超硬バーならここまで極端には曲がりません。)

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そして上の超硬バーなどを使って荒削りした面を綺麗に整形するのに使用するのが画像のマイクロフラップですが、これは紙ヤスリが何枚も軸棒に取り付けてあるのもで#60〜#400までの荒さをサイズの違う2種類を自分は使用しています。が、先ほども言いましたがこのマイクロフラップはコストパフォーマンスが非常に悪く、一個あたり450円ほどするのですが、ポート2箇所分持つか持たないかなので自分は極力使わず、ここぞという場面 (ここぞという場面=面倒臭いときw ) 意外は画像右のホームセンターで売っているアルミの3mm位の棒に糸ノコで切れ込みを入れ、そこに耐水ペーパーを適当なサイズに切ったモノを差し込んで固定し、画像のように巻いたうえでガムテープなどで止めて、表面がダメになったら少しめくって綺麗な部分を出してを繰り返しながら作業をしています。

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この方法ならコストパフォーマンスこそアルミ棒300円にペーパー1枚100円と最高に良いのですが、とにかく作業が地道で根気が要りますが、慣れればこれが普通になりますので贅沢は禁物ですw
ちなみにこの棒をアルミではなく、ステンレスや鉄などで代用すると、作業中にペーパーが破れたりスッポ抜けた時にポート内部に深い傷を付けてしまうので、保険の為にも軟らかいアルミを使用し、そのうちにブレが出てきたら新しいのを作り直して使用します。1本1mのアルミ棒から6本位作れますので、1mの棒が一本あればポート研磨数十基分は持つと思います^^
そんなこんなで大まかな道具の説明でしたが、次回は当時の自分を想定して限られた環境での作業として画像右の必要最小限な3種類の道具を使って「とりあえずこんな感じで作業します」的な大まかポート研磨の作業流れをご紹介します。


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この記事へのコメント

1. Posted by ヘミバード   2009年02月26日 23:50
こんな道具特集が見たかったんです!
毎回Gabuさんのブログの写真をよぉ〜〜く見て、バイクの後ろに写ってるツールなんかを必死に見てるんですよ^^

自分なんか外装パーツの最終磨きでさえ、「出来たと思ったら深いキズが消えてなくてやり直し」の繰り返しでとても時間がかかってます。。。
それなのにあんなポート内をピカピカにするって神業なんじゃないのかと思います。

続き楽しみにしています^^
2. Posted by Gabu   2009年02月27日 10:46
>ヘミバードさん

言われてみれば今まで道具について書いた事が無かったですね^^;
今度ネタ薄な時にちょくちょく繋ぎで織り込んでいきます!w

それにしても塗装の磨きは気にしだすと終わりが中々やって来ないですよね・・・。
そこで妥協しないからこそ良い物が出来上がるのですが、今回のポート研磨ネタは本番用ヘッドの作業の傍らで作業したのでかなり妥協が多いです。。。
なので期待薄でおねがいします^^;
3. Posted by S14まさ   2009年02月28日 19:53
5 これがGabuさんの商売道具ですか(笑)
道具を見せてもらうだけでも勉強になります!
もっと小さい刃を使ってるんだろうなと思っていたのですが、結構デカかったですね^^;
自分もチョコチョコ買い揃えて行きたいです^^

16、7でゼファーのヘッドを分解できるだけでスゴイと思いますけど^^;
自分は2stのNSRを削って意味不明に陥ってましたが…

それと、アルミバーにサンドペーパー挟むの…このやり方パクらせてもらいます(笑)
またひとつ自分の作業範囲が増えた気がして嬉しいです^^
4. Posted by Gabu   2009年03月01日 02:59
>S14まささん

商売道具ではなく自分の全財産ですw
いざとなったらYオクで・・・というのは冗談ですが、使用する超硬バーのサイズや種類などは始めの頃は当然知るよしもなかったので自分も手当たり次第に買っては試しての繰り返しでした^^;
小さいのも使うことは使うのですが、慣れないとかなり使いづらくリスクが大きいので、今回の記事では省いていきます^^
ちなみに自分は中2の頃からバイクに乗るようになって中3の時に先輩のゼファーが調子を崩してしまい、族車ということで当時のバイク屋では族車の修理はどこもやってくれなかったので、”直したらやるよ”という言葉を鵜呑みにしてキャブを本屋で買ってきた整備本片手にO/hしたのが人生初の作業で、それまではガソリン給油くらいしか作業した事が無かったんですw
でもその時の経験で今の自分があると思うとあそこが人生を踏み外した分岐点だったんですね。。。w
ちなみにその時は運良く直ったのですが、当然のように単車はくれませんでしたww



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