2009年03月02日

ポート研磨の作業例

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当時自分が興味本位で初めてポート研磨をし、意味も分からず作業し結果失敗に終わった時に ”どうやって作業すればいいんだ?”と当時はまだネット環境も無く調べ物に相当苦労しましたが、今回の記事内容はその当時の自分に教えるのであればこんな感じで説明します的なレベルでの話しなので形状や仕上がりなどは一切気にしないでください。
また、通常は洗浄後に加工をしますが、今回はジャンクヘッドということで時間の関係上シリンダーは洗浄していません。

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そんなこんなで早速作業開始ですが、とりあえず今回はEXポートを使用し、例としてEXガスケットに合わせる形で作業を進めてみたいと思います。
そこでまずはポート研磨中にリューターが当たって邪魔となるマフラーを取り付ける為のスタッドボルトを抜き取りますが、スタッドボルトの抜き取り方は旧ブログの こちらを参照して応用して頂ければと思います。
そしてここで使用するEXガスケットは、一度使用して潰れた状態のモノ(画像左)を使用し、そのガスケットの内側を罫書き棒や針などを使って罫書いていくのですが、その時に通常使用する青ニスは使わず、今回は真鍮ブラシで表面の汚れを落とし、マジックで黒く塗った上に罫書いてみました。(画像右)

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超硬バー粗削り
そして早速ポートを研磨していきますが、今回は記事が長いので細かい部分は省いてざっと流れを紹介するだけなので超硬バーを使って徐々に掘り進めていきますが、この時に先ほどマフラーのガスケットに合わせて罫書いた線にぴったり合わせて削ってしまうとこの後の作業で更に削れてしまうので、実際にマフラーを取り付けた時に誤差が出る分も考慮して罫書き線より1mmほど気持ち内側で余裕をみて研磨していきます。
そして今回は初めての作業時に近づけるため、粗削りの傷をどう取っていくか?の作業流れなので粗削りがホントに荒い仕上がりですが、出来ればこの段階に時間を掛けてしっとりとした肌地に仕上げると仕上げが楽になります。

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#240
そしてここから先はペーパーで研磨し、徐々に仕上げて行きます。
画像は超硬バーでの荒削りの研磨痕をアルミ棒に巻いた#240のペーパーに潤滑材をつけて磨いている段階ですが、ペーパーの番手を#240、#400、#800・・・と徐々に上げていくのは前回の研磨傷を徐々に取り除いていく(#240の傷を#400で、#400の傷を#800で・・・)のが目的なので、この荒削りの痕を取り除くこの段階での作業が仕上がりに大きく左右してきます。
また、荒削りの仕上がりによって、この後の磨き作業が大変になったり楽になったりしますので、出来るだけしっとりと荒削り段階で仕上げておくと非常に作業が楽になります。

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#400
そして#240での荒削りの傷取り研磨が終わったら次は#400で#240の時の研磨痕を取っていくのですが、#400付近で研磨をして肌が馴染んでくると画像左のガイド穴周辺のエクボや荒削り時に引っ掻いた傷が浮き出てきますので、この時点で修正として荒削り+#240でもう一度修正研磨をして傷などをサッと拾っていきます。

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#800
先ほどの傷やエクボなどの修正が終わり、本来ならこの番手あたりで画像右のガイド穴周辺の歪みなど最終的な形状仕上げとして作業をしますが、今回はジャンクヘッドなのでそのまま進めてみます。またこの時点での肌形状が仕上がりの状態になりますので本来ならしっかりと傷消しなどを行った方がいいです^^;

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#1000
じゃないと、こんな感じでグダグダな仕上げに一歩近づきます・・・ww

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#1500
そして#1500での作業になりますが、#1500で磨く時だけ深く傷が付かないよう、指でペーパーを押さえてセコセコと磨きます。画像では少し光が反射して見にくいですが、先ほどのガイド穴周辺の傷や歪みはこのような感じで残ります。

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メタルコンパウンド
そして最後にメタルコンパウンドをウエスに少量つけてサッと磨けば終了ですが、鏡面仕上げがお好みの場合はフエルトバフに青棒を付けてひたすら磨き込めばかなり綺麗になると思います。

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そしてこちらは今回使用する本番用のヘッドを内燃機屋さんに送る前に吸気側のガイド穴周辺を仮で仕上げたモノですが、同じ超硬バーでの粗削り段階でもバーの回転数や当て方などで削れ方(仕上がり)が変わりますので、初めての場合などは削る前に何か別のモノで試してからの方が無難かもしれません。

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また、左の画像も今回使用するエンジン用に研磨した#1シリンダーで今回作業したのは#4シリンダーですが、ポート形状は#1に対して#4は大体のエンジンが反転していますので考え自体も反転させてあげないと同一形状にはなりません。
そして右のシートリング付近ですが、ここをあまりにも拡大してしまうとエンジンが高温になった時にシートリングが脱落する恐れがあり、一瞬のミスでバルブの当たり面を傷付けてしまうと酷い場合にはシートリングの入れ替えとなりますので注意が必要です。

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また、まだ加工が終わっていないので参考程度での仕上げですが、アルミ棒+ペーパーを使用して燃焼室側の研磨も出来ます。(超硬バーなどでガリガリやってしまうと圧縮比や燃焼室容積が大幅に狂います)
そしてポートを研磨していると最後の方ではポート内の仕切り先端がナイフの刃のように切れが良くなっていますので指でせっせと磨く時に誤って指の肉を削ぎ落とす事があるので、最終仕上げまではペーパーを当ててエッジを丸くしておいた方が良いかも知れません。吸排気共にこの仕切り板の役目(効果)があり、ここを無闇に形状変更してしまうと良くないので注意です。

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そんなこんなで当時の自分が初めてでここまで出来てればご満悦だったろうな・・・といったところで一応完成にしちゃいましたが^^;、今回の記事ではただ単に作業の流れだけを紹介しましたので、次回は今回使用した超硬バー2種類についての簡単な使い分けと反対側を使ってありがちな注意点をご紹介します。

※吸気側に比べ排気側はそこそこアバウトでも問題無いと思いますので、まずは排気側から作業を進める方が良いかも知れません。
※個人レベルでは出来る事が限られており、尚且つ形状変更はリスクがありますので何となく極端な形状変更は危険です。趣味、興味の範囲内でお願いします。
※今回の記事は個人的な作業手順としての紹介記事ですので毎度同じく暇つぶし程度でお願いします。
また、自分のエンジン側での形状なども個人的な取り組みとしての形状なので参考にはしないでください。




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この記事へのコメント

1. Posted by S14まさ   2009年03月02日 21:37
5 うぅ…荒削りの時点ですでにかなり効果がありそうな気がします…。
恐ろしくピッカピカで搭載するのがもったいないくらいですね(笑)
ちょうど今日会社で、社長が乗るからって事でスズキのエブリィターボのエンジンをO/Hやらされてたんですよ。
イタズラで試しにやってみれば良かった…(泣)
失敗しても社長のなので(笑)
自分も機会があればぜひやってみたいです!
燃えてきました!!!
写真の撮り方もさすがですね^^;
すごいわかりやすかったのでエンジンのイッちゃってる車両買って試してみます^^
2. Posted by Gabu   2009年03月04日 02:51
>S14まささん

今回の記事は内容的にいろいろ大変でした^^;
自分はメカニック時代に将来マフラー屋をやりたかったので吸排気の勉強をいろいろな方に教わって一番時間を掛けてきた部分なのでその考えを取り入れるか妥協するかで悩んだ結果、昔、自分が失敗して挫折を味わった思いがあったので失敗しない程度の記事にしようと書いてみたら案の定、中途半端な記事で仕上がってしまいました^^;

それにしてもエンジンのO/hをさせてくれるなんて優しい社長さんで羨ましいですね^^
自分の時は「自分のモノは全て自分で用意しろぃ、そもそもお前にはまだ早い!」的な職人気質な社長だったので、あの当時も結構苦労してました・・・w
ちなみにポート研磨というよりも吸排気(ヘッド周り)の仕組みというか、具体的な関係性や変化を調べると非常に面白いと思いますのでジャンクパーツで試してみてください^^
3. Posted by ヘミバード   2009年03月05日 17:07
これは芸術です!

4気筒16バルブだから、全部仕上げるにはどれだけの時間を費やすんでしょう!?
想像しただけで気が遠くなります^^;

次回の記事も楽しみにしてます^^/
4. Posted by Gabu   2009年03月07日 01:56
>ヘミバードさん

芸術にはまだまだ程遠いですよ。。。
最近の機械加工はポート研磨も出来るのですが、機械にプログラムを送ってあとは自動で掘り進めるNC加工はそれこそまさに芸術品です^^;
ちなみに本番用のポートのモデルとなる一発目を研磨するのに形状を少しづつ確認しながら研磨していて、気が付いたら10時間近くぶっ通しで作業していました^^;
しかも集中していて無理な体勢お構いなしで作業していたところ、脇腹付近のあばらがなぜか骨折していたようで、脇腹という場所的に腕を動かすと地味にゴリゴリって音がして痛いんですよ・・・w
なので続きは少し待っていてください^^;

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