KYB 倒立フォーク O/h

2010年06月26日

ZX-12R Fフォーク オーバーホール(後編)

ということで今回は前回のKYB 倒立フォークネタの折り返しですが、
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基本的に組み上げは前回のバラシで紹介した作業の逆手順となりますので書く内容が逆になるくらいで代わり映えのない記事ですが・・・。

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とりあえずこんな感じで順番に並べたりしながら、一通り組んでいく・・・とまた無駄に記事が長くなるので要点だけアップしていきます。

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まずはオイルシールをアウターチューブに打ち込みますが、打ち込む際に使うオイルシールプッシャーが無い場合は、バラした際に取り外した中古のオイルシールを代用して、右画像のように上から被せてプラハンなどで水平に底当たりするまで打ち込めば組み付けが出来ます。
※ その時にアウターの反対側をうっかり地面などに直接置いて傷付けたり変形させないよう木の板などを敷くと傷が付きにくくなります。

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そうしたら、ワッシャー⇒オイルシール⇒クリップの順に組み付けて、最後にダストシールをカチっと指で押し込んでアウターに嵌めて、オイルシールとダストシールのリップ部分を組み込み時に傷付けないよう両者のリップにフォークオイルを塗って、

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インナーチューブにフォークシリンダーを先に組んだ状態のインナーチューブとアウターチューブを合体させます。

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で、インナーチューブにフォークシリンダーを組み付けて、さらにアウターチューブに組み込むとフォークシリンダーのロッドが中に潜ってしまうので画像の黒い棒状のSSTを使用しますが、このSSTは単純に棒の先端に雌ネジが切ってあるだけで、そこにロッド側のネジを食わせるだけの簡単な仕組みですので、ロングナットなどをホームセンターで買ってくれば代用出来ると思います。

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ということで今回はスプリングが社外品だったのでオイルのレベルは無視して左右共にメスシリンダーで量ってローダウンしてからアンダーをガリガリ擦ってしまうのでマニュアルの規定量をベースに若干多めで揃え、オイルを入れたらロッドを上下に動かしてエア抜きも行っておきます。

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そうしたらスペーサーを入れてSSTでバラす時と同じようにスプリングを縮め、

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潜っているロッドを先ほどのSSTで引っ張り上げて、中にフォークシリンダーのロッドが戻らないようにドライバーなどで押さえつつ、ロッドの一番下までナットを回してトップキャップを取り付け、

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トップキャップをロッド側のネジに全開までねじ込んだら、最後にロックナット側でクイッと締め込んで・・・

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めでたく完成です♪

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ちなみに本来ならスプリングの自由長を測ったりしますが、今回は社外品(確か前オーナーさんがオーリンズと言ってたような・・・。)だったので純正基準値以前の数値で左右で比べる位しか出来ませんでした^^:
またZX12Rの初期型の持病なのか?画像右のインナーチューブ前面のダストシール〜オイルシール付近にかけて焼けのような、傷が入っているのを他のA型12Rでも多く確認しましたが、ただの偶然か?はたまたカワサキマジックか?w 非常に変なところに力が掛かってるんだなぁ・・・と思いましたが、所詮、自分の12Rは直線&お買い物専用マシンなので、オイル滲みなどの悪影響もありませんので、今回、原因と対策などはそのまま無視しちゃいました^^:


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2010年06月23日

ZX-12R Fフォーク オーバーホール(前編)

禁煙開始1週間、ついに我慢できず禁煙失敗しました!w って言われてなぜかホッとした方へ。冗談どすw
もう吸いたい症候群も出ず安定してますので無事おさらば出来そうです^^ ってか人の禁煙を賭〇ネタにするなw あ、でも勝ったら折半で^^
ということで、ずーっと下書きのまま放置していたZX12RのKYB製Fフォークのオーバーホール作業ネタですが、今回、いろいろ専用工具を使わなくても作業できる方法が無いものか?と考えた結果、安全に作業できる方法が無かったので普通にSST(特殊工具)を使用していますが、一応何かのヒントになればと一連の作業工程をアップしておきます。

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それにしてもこの画像の時にMF06のFフォークのO/hネタをアップして、立て続けに12Rの倒立O/hネタをアップするつもりでいたのに、気付けばあの記事から先日で丸一年が経ちました。。。
ホント、一年365日なんてあっという間で、自分自身に何も変化が無い事に常に焦ります^^:
毎年今年こそは何か始めるぞ!って思うのですが・・・何も進まぬダメ人間w
そんなダメ人間は走りもダメダメなので基本的にサスペンションは必要整備としてバラして組む以外、
仕様変更や小ネタなどのスキルはありませんので、今回は画像多めの言葉少なめで紹介します^^:

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と言う事で早速作業ですが、今回のZX12R KYB製倒立フォークは通常の倒立フォークと内部構造が多少違う部分があるので、画像のカワサキ純正SSTが必要となります。

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使う用途は単純で、一般的な通常の倒立フォークであれば、画像のようにフォークキャップを緩めるとフォークシリンダーと接合しているナットが出てくるので、そこを緩めれば次に進めますが、12Rの場合は画像のようなフォークスペーサーが覆いかぶさっているのでナットを緩めるどころか、ナットを見ることすら出来ません。

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そこで先ほどのSSTを画像のようにセットして・・・

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あとは単純に画像のナットを左右対称に徐々に締め込んで行くと、

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フォークスペーサーだけが沈み込んでいきますので、ある程度沈めたところでフォークキャップを手で掴んでフォークシリンダーを上に引っぱると多少伸び出てきますので、

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そうしたらフォークシリンダーが戻らないようにスパナでロックナットを押さえつつ、キャップを緩めます。

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で、フォークキャップをバラした状態ですが、ここまでの作業でしかSSTを使わないので何か代用できる単純な物が有りそうなものですが、始めの方に書いた通りこの後にリスクのある作業があるので代用品を探すのは止めました。
それは・・・

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画像のフォークスペーサーを内部に押し込んで作業しましたが、

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内部にはスプリングが入っている為、しっかりと押さえ付けながらじゃないと、スプリングの力でフォークスペーサーがアウターから勢いよく発射され危険だからです。
真っ直ぐ飛び出せばまだ良いのですが、横方向に逃げた場合は何処に飛ぶか分かりませんので、行きは良い良い帰りは辛い・・・のバラす時は何とかなっても組む時にリスクが大きいハズですので・・・^^:
ということで、代用策は幾つかあったのですが、誰でも行けそうでもなくリスクが大きいので、ここまでの作業にSSTが必要です。とチャレンジャーな方は自己責任で代用策を考えて頂ければと思います。

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ということで、あとは普通の倒立フォークのO/hと同じ作業になりますので、フォークキャップを外して内部パーツを取り除いたら逆さまにして、アウターとインナーをストロークさせるとオイルが出てきますのでオイル受けなどに排出し、アウターチューブをインナーチューブから抜き取ったらフォークシリンダーを留めている画像のボルトを緩めます。
ちなみにここもディーラー的な正規な作業方法では内部から共回りを押さえるSSTが必要ですが、そんなもの一車種ずつ揃えてられまへん。と自分は毎度のようにインパクトで一撃です^^:

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そして内部パーツのバラしがざっと完了しました。

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あとはダストシールをスクレーパーか何か適当なモノを間に入れてコクッとやると外れますので、

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ダストシールが外れたら見えるスナップリングも外し・・・

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最後にオイルシールを抜き取って台座のワッシャーも外せば通常のバラしが完了です。
で、一年前のMF06のO/h記事でも画像のオイルシールの取り方を紹介しましたが、このオイルシールの外し方では傷がつくのでは?と以前にお話を頂いた事があったのでお断りですが、自分が4輪の下積み時代に毎日洗浄台の上で先輩メカがバラしたパーツを黙々と洗浄し、着きっぱなしのオイルシールなどをその灯油まみれの手でプーラーなどを使って外させてくれる訳も無く、先輩メカから効率重視で教わった裏テクですので、サクッと外すには慣れとコツが多少必要かもです。なので、この方法は個人的な作業方法ということで、自信の無い場合は通常の作業方法で行ってください。
というか、このブログの内容は自分がアホという以外は全てフィクションですので・・・w

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と言う事で、一通りFフォークのバラしと洗浄が完了しましたので、次回はこの順序で組み上げていきます。
※ 画像はスプリングの向きが逆です。

akane380 at 00:07|PermalinkComments(6)TrackBack(0)