サンドブラストキャビネット製作

2015年02月10日

ブラストキャビネット製作

ということで、ちょうど1年位前に焼付け乾燥炉の導入につき理想を求めたオリジナルブラストキャビネットの製作なんぞをしておりまして、今回はその製作過程でもお伝えしようかと思います。
※ いざアップしようとしたら要所要所で画像が無かったりで、部分的に当時と今の画像が入り混じってしまいましたが予めご了承ください。。。

で、まず始めにブラストキャビネットなんて幾らでも他所で安く売ってるだろ?って話なのですが、今回の話は実は当初、焼付け乾燥炉などを購入するにあたりブラストのキャビネットも簡単に手に入る既製品を買うつもりだったのですが、ここまでの人生でブラストキャビネットを4台ほど買い換えては使った経緯があり、その都度安物なりの不満箇所が多くて使う度に理想は高まりで、今回はそれらの不満箇所を満たしてくれる理想のブラストキャビネットをいろいろ探しては連絡をして見積もりをもらっていたのですが、さすがにこだわり過ぎるとどれも趣味的というよりも産業機器的な商品で見積もり金額も何でこれが100万以上するの?と驚くような値段ばかりで、こんな高い金払うくらいなら自分の許す予算内で理想のキャビネットを自作で作るわw という貧乏根性丸出しで製作を決行した訳ですがw 、

とりあえず今までの経験から自分が求める理想のキャビネットとして、

・大型のモノでも楽に入れられること
・重量物でも楽に作業出来ること
・重量物でも耐えられる強度を確保すること
・大型で重くても扉の開閉が楽なこと
・キャビネット内の照明は常に明るく影が出来にくいこと
・ブラスト用とエアブロー用の二系統のエアーを確保すること
・疲れない姿勢で作業が出来ること
・ワーク内の隅まで手が届くよう腕の自由度を大きく取ること
・作業中でもキャビネット内の視界を確保すること
・メディアの噴出量にストレスを感じないこと
・キャビネットは楽に自由に移動出来ること
・粉塵の漏れを最低限まで抑えること
・メディアの入れ替えやメンテナンスが容易なこと
・出来るだけお財布に優しく作り成功させることw

ということで、まずは骨格作りからですが、SBR_2288
今回自分が購入した焼付け乾燥炉の炉内のサイズが1000×800mm なので、そのサイズを上限として若干大きめに幅1100×奥行き800mm で製作

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で、いかにもボンビーな感じですがw 、その骨格をハンドフォークに乗せて自分の体型に合った高さを出して、その上で今度は腕の通す位置や覗き窓のサイズなどを細かく何度もダンボールを切ったり貼ったりしながら調整したりして・・・

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全体的な寸法が出たら仲間にお願いをして、仲間の知り合いの商社経由で部分的に厚みを変えた鋼材をレーザーでカットしてもらい、

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練習中な自分の下手な溶接では鋼材を無駄にしかねないので、塗装ブース製作の時に助っ人してもらった溶接工の仲間に今回も手伝ってもらい、代わりに自分が仲間のマシンのオリジナルカウル製作と外装のオールペンを行うことで双方共にお財布に優しく的確に目標達成でWin-Winを実現w

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で、各分野で専門的な仲間に恵まれているので基本的に自分はぺーぺーの手元見習い専門ですが^^: 、脚も付けて全体のサイズ的に対人比ではこんな感じで、高さは自分が腰痛持ちで少しでも低く作ってしまうと腰が曲がって腰への負担が半端無いので、後々に冬場の静電気対策として静電気防止マットなどを足元に敷くかもしれなかった(実際には高くて買えませんでしたw)ので、そのような状況でも背筋を伸ばして作業が出来るように予め少し高めに作って最後に踏み台で微調整する方向で最終的にサイズを決めてみました。

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そしてこの時点ではまだ電気やエアーなどの配管や配線はまだ行っていませんが、仕様として一般的な市販のブラストキャビネットだと室内灯が小さな蛍光灯タイプの作業等でブラスト開始と共に粉塵で視界が遮られ見難くなってしまうので、今回は30wのLED投光機を使って上側手前の左右から照明を当てて出来るだけ作業中に隅々まで影が出来にくいよう配慮してみましたが、これが結果的に正解で非常に見やすく従来の作業ストレスがかなり軽減されました^^

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そんなワケでとりあえず奮発するところは奮発して、抑えるところは抑えるってことで、塩ビ管の異形パイプを途中でカットして断面をグリグリ削ってファンネルを作り、

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全体を鉄板で覆ったら背面に先ほどのファンネルをセットして後方からダクトを伝って集塵機でメディアのダストを吸引しますが、集塵関係の話も含めるととんでもなく話が長くなるので、こちらはまた後日にでも^^:
そして今回のキャビネットは扉だけでも40kg近い重さになってしまっているのでガスダンパーを扉に装着して開閉をアシストして楽に扉の開閉が出来るようにし、大型の重量物などはガバっと開けた開口部からエンジンクレーンを使用して中に入れられるように、そして4輪のシリンダーブロックなどのような重量物の作業の際に中でガッタンゴットンと動かして傷を付けぬ様、容易に回せるようにセンターにターンテーブルも取り入れてみました^^

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そしてブラスト用のエアーの他にエアブロー用のエアーガンもセットし、そのブラストガンとエアーガンは独立した2系統で個別に使用が可能でブラスト終了後に出来るだけキャビネット内でエアブローをしてメディアの残留と外部流出を抑える方向で。
またブラスト用のガンは施工する対象によって2種類を使い分けていますが、
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真ん中のトリガーのないタイプのガンは足元のON/OFFスイッチを使用してエアーの流れを制御しています。

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そして下▽部分にメディアの排出用の大型のドレンを取り付けてキャビネットの側が完成です。

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今回はオリジナルキャビネットということで各部の構成部品も全てオリジナルで調達して作らねばならないので・・・
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こちらの覗き窓には・・・
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寸法に合わせて切り出したアクリルガラスにマグネシウムなどもしもの粉塵爆発の際に目を守る為の飛散防止と粉塵で傷が付いても平気なように保護目的で厚手の飛散シートを貼ったモノを使用して・・・ 
※ アルミナの場合は基本的に粉塵爆発の危険性はありません
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パチンと挟めば完了ですが、腕の差込部分の口径がφ300とかなりの大口径なので市販のブラスト用の手袋は流用できず、ここも例によって作るしかありません。

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が、手袋全体は流石に作れないので市販のブラスト用の手袋を用意して不要な部分をカットしたら・・・

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接続部分までの足りない部分の型紙を作ってこれまた用意しておいたエナメル生地をその型紙どおりに切り抜いたら・・・

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スタタタタ・・・と縫うべし!w

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で、程なく完成。

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そして手袋をセットして集塵機のスイッチをONにして気密性のテストをしてみると、瞬時にキャビネット内の空気が吸い出されてご覧の通りキャビネット内はしっかり負圧が働いてほぼ真空状態に^^
ただこの状況だと負圧が強すぎて手袋がパンパンで動き辛いので、ブラストを噴射した際のエアーの流量と集塵機の吸引量を後に調整して若干の負圧領域で粉塵による視界不良のないコンディションで作業が出来るように調整して問題なく使用していたのですが、

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最近サビが目立ち始めてきたので今回のガレージ改装を機にキャビネットもお色直しということで錆び止めを塗って、

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何でもかんでも緑色で・・・ってのもアレだったもので、ガレージ内のアクセントに緑の反対色の紫系にしたら大失敗しましてw

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先日に誤魔化しのファイヤーにしたってワケなんですが・・・^^:
でもまぁお陰でオリジナル度は格段に上がったと思うのでw ガレージのインテリア?としても今後も活躍してくれると思います^^


ちなみにサンドブラストってどうゆう仕組みでどのような使い方をするものなのか?ですが、
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種類で言うと落下式とか直圧式とか吸い上げ式とかいろいろ種類がありまして、用途は使う人や業種によってまちまちで一重に「〇〇です」とも言えないので、今回はとりあえず自分のブラストキャビネットの仕様と使用例で簡単に説明しますが、今回自分が製作したのは下から総称としてメディアと呼ばれる研磨材の砂を吸い上げて使用する吸い上げ式というタイプで、

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キャビネットの下の▽部分に溜めてあるメディアをホースを使って吸い上げて使用するタイプなのですが、
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これと言った複雑な装置などは使用せず、キャブレターの原理と同じように単純にブラストガンを勢い良く流れ出る圧縮空気の流れに負圧効果で下に溜めてあるメディアが吸い上げられて、その圧縮空気と共に勢い良く噴射するメディアを研磨材として塗膜を落としたり、対象物にエッチングをしたりする為に使いますが、

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そのメディアの種類にも業種や用途に合わせてそんなモノまであるの?って言うくらいいろいろな種類があるので、それも含めてここで書き始めるととんでもない長さになってしまうので省略させていただきますが、興味のある人は「ブラスト メディア 種類 効果 」で検索してみてください^^

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ついでに先ほどの空き缶を使って実際に作業の様子を撮ってきましたので興味のある方は下の動画を再生して見てみてください。
※再生する際には音量に気を付けてください。



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2015年02月17日

オリジナルサイクロン集塵機製作

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前回のブラストキャビネット製作の際に一緒に夜な夜な製作していたモノで、前回の話の続きになるのですが、サンドブラストを使う時にキャビネット内に舞い上がる粉塵を吸い出す為にいろいろなタイプの集塵機が存在するのですが、今回は低予算と手軽さを両立したかったのでこのタイプの集塵機を選んだのですが、お手軽とはいえ、このままダイレクトに集塵機をキャビネットに接続して粉塵を吸わせてしまうと集塵機側のフィルターが目詰まりを起こして集塵能力が落ちその都度使い物にならなくなってしまうので、それを回避すべくストレスフリーを目指して集塵機とキャビネットの間に粉塵のダストを遠心分離させるサイクロン集塵機をセットしましょう!と今回はサイクロン集塵機の製作編を事後報告致しますw (作業自体は一年前の話です)

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まずは強烈なサイクロン効果を生み出して遠心分離をさせるためには細かく計算し尽くした正確無比な筒のサイズやテーパー管の絞り具合に真円度などをしっかり導き出しつつ、それを厳選された素晴らしい道具と高い技術の輪が合わさり成せる技で、その仕上がりたるや一切の妥協を許さない非常に洗練されたなんちゃらかんちゃらってな話とは相変わらず程遠い底辺を地で行く安定のアイデア勝負なボンビー仕様ですいませんw 本当はステンレスで製作しようと思ったんですけどお高くて。。。
で、FRP作業で余った切れ端集めてリサイクル・・・。

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ほんと、貧乏は人を育てますよね・・・wってことで、先ほどの二つは後ほどこのようにFRPで接合しますが、

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その前に吸引ダクトなどの接続部分と仕切り板などを製作していきますが、これらの製作方法も厳選された素材を使って職人がひとつひとつ無慈悲な・・ぁいや、とりあえず塩ビ管などは離型処理をしなくてもスコっっとFRPが剥がれますので貧乏人の即席パイプ製作にはもってこいだなと。

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で、一般的にサイクロン集塵機の吸い込み口は普通は1つなのですが、今回は自分のブラストキャビネットに合わせて吸い込み口も2つにしたので稼動した際に互いの吸気の流れに変に干渉しないように仕切り板をセットの三重管仕様♪

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上からみるとこんな感じで最近流行のV型エンジン用のタービンコンプレッサハウジングっぽくなりました^^

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そしてこれが吸い込み口を取り付けた際の状態ですが、ここの突き出し具合で集塵能力に差が出ます(これはまじめな話ですw)ので、

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自分の場合は実際にこのように長めのパイプをセットしてどの位置が一番効率がいいのか?を実際にテストしながら調整して決めてみますた。
ちなみにパイプの突き出しが長すぎると落下途中のダストまで吸ってしまい、短すぎるとダストがグルグル中間付近で回りっぱなしになって中々下に落ちてこないなどの現象が現れていましたので、そこだけ上手く調整すればそんなに製作は難しい代物でもないっぽいです。

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ということでこれらのパーツをFRPを使って合体させて

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ベースも全て廃材のFRPで仕上げれば・・・

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こんな感じでボンビーサイクロン集塵機の完成♪ と相成ったわけですが、

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実際に一年ほど使いっぱなしにした状態でサイクロン集塵機の缶の中にはこれだけの量の粉塵が溜まってしまっていますが、

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サイクロン集塵機のお陰で集塵機側はこの程度の粉塵の吸い込みだけで済んでおり、フィルターの詰まりによる集塵能力の低下もみられず日々絶好調です^^

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ちなみに今回のサイクロン集塵機はFRPで製作しているので後ろから光を当てるとこのようにレントゲン的な見方ができますw

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ということで本当にダストを分離する能力があるのかどうか?を実際にこの裁断した紙を使って実験をしてきましたので興味のある方は下の動画を見てみてください。



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