ポート研磨 段付き修正
2017年04月09日
ポート研磨の道具 2017
前回に引き続き今回はポート研磨をする際の道具編ということで、ここ最近自分が使用している道具と使い方の紹介ですが、
20年ほど前の18、9の頃に初めて画像のエアリューターと超硬バーを買って、休みの日に地元の解体屋から適当なエンジンを買ってきてはバラしてポート研磨の練習なんかをしていましたが、当時はインターネットがまだ普及していなかったのでポート研磨の情報を得るのも一苦労で、道具に至っては何が売っていてどこで買えるのかも分からない毎日が手探り状態でしたが 、
今じゃインターネット様さまで道具も情報も簡単に手に入って本当いい時代になりましたよね^^
このイチグチのマイクロフラップもエンジ屋での修行時代に雑用の合間に社長がポート研磨を加工室で行っているのをチョロチョロ見て、社長が一服してる間に盗み見てイチグチの電話番号をメモして電話して ” 何処で買えますか? ” ってイチグチに問い合わせて近所の水道屋さんで注文してくださいって・・・そんな時代を過ごしていたので未だに情報に飢える癖が直らず、やはりインターネット様さまですw
そんなお世話になったマイクロフラップも時代と共に進化?していまして、このヤナセ の neoフラップシリーズは今までのマイクロフラップと少し仕様が違いまして、
イチグチの均等にペーパーが配列されたマイクロフラップと違い、ペーパーが3枚ずつ重ねられているので強度が強く、
イチグチのマイクロフラップはポート2気筒分を処理したくらいで画像のようにすぐに残念な状態になってしまうのですが、ヤナセのneoフラップシリーズは4バルブの4気筒を処理した後でも画像のような状態で使い勝手がいいので最近はヤナセのフラップホイールを多用しています。
それから以前は整形段階で軸付砥石なども使用していましたが、これが結構な曲者で深い傷を残すので好きじゃなかったのですが、
今は軸付ペーパーも共回りし難くてサイズも豊富に出てきたので整形はもっぱらこの軸付ペーパーを使用して作業を行っています。
ちなみにこの軸付ペーパーは使っている内にペーパー部分が消耗して研磨力が無くなってしまうのですが、
前後を入れ替えたり、研磨力の無くなった先端をカットして使ったりすると1個で以外に多く使うことが出来てコスパもなかなか良いと思います。
とか言いつつ、今まで上で紹介してきた道具達は使い勝手は良いのですが、4輪のエンジンと違って2輪のポートは絞り部分やガイド穴周辺が狭くて道具が入らず殆ど使えない事も多いので、昔ながらの基本に忠実に 地道にコツコツと精神修行が出来て、尚且つ安上がりな耐水ペーパーを使った研磨を如何に楽に効率的に行うか?を常に自分は模索しながら作業をしているのですが、
以前まではこのようにアルミの棒を加工したモノにペーパーをグルグル巻いてテープで止めて使っていたのですが、この方法はとにかく一回一回ガムテープをクルクル巻いて、巻き終わったらテープで止めて、ペーパーがダメになったらテープを剥がしてペーパーを交換して・・と、かなり手返しが悪く面倒で効率が悪いやり方でした。
そこで現在ではもっと効率よくストレスのなるべく掛からないやり方で行っているのですが、
まずは以前までのやり方と同じようにホームセンターで買ってきた6mmのアルミの丸棒に鉄ノコやバンドソーで1cm 位の切れ目を入れて、
切れ目が入れ終わったらそのままでは隙間が広いので、切れ目にペーパーを挟んで軽くハンマーで叩いてペーパーが落ちない(ペーパーの取替えが出来るように潰し過ぎない)程度に切れ目の隙間を潰します。
この隙間はペーパーを何度も差し替えているうちに削れてクリアランスが広がってきますので、その都度ハンマーなどでコンコンっと叩いてクリアランス確保をしていきます。
(削れていくのを嫌ってステンレスの丸棒や鉄の丸棒を使うと、丸棒でポート内壁を傷付ける恐れがありますので出来れば攻撃性の少ないアルミを使うのが良いかと思います。)
これで完成です。
以前までのようにいちいちペーパーをグルグル巻かずに一回分(丸棒一周分)位で適当にペーパーをカットして、研磨力が落ちたら手返し良く次から次へとペーパーを差し替えてチャッチャと進める作戦ですが、ペーパーの付け替え作業に慣れてしまえば効率がかなり良いので作業ペースも以前よりもアップしてだいぶ良くなりました。
そしてこの丸棒を使った研磨の時に、このように棒に対して平行にペーパーを取り付けて使用すると・・・
このように研磨をしているうちにペーパーが下側に逃げて棒の先端が露出してしまい、ポート内壁に傷をつける恐れがありますので、
ペーパーを棒にセットする時には予めペーパーを斜め前方に向くようにセットして・・・
このように丸めて使用すると実際に研磨をした際に無駄が無く丁度いい向きになります。
また角度を強くすることで先端を尖らせると、ガイド穴周辺のノーズ脇の細い部分なども比較的簡単に研磨する事が出来ます。
そしてアールのきつい窪みやガイド穴周辺などを攻める再には、画像のようにペーパーを二つ折にして挟んで予め回転方向に癖を付けてから使うと・・・
ペーパー正面が使用出来ますので、ガイド周辺など通常の巻き方で届かない場所や入り込めない場所などを攻める時にはこの方法を使います。
また、このやり方で使用する丸棒は4発一機分を作業し終えた頃にはご覧のように先端が丸く削られて最後はポロッと折れてしまいますので使い捨ての消耗品扱いですが、6mmのアルミの丸棒であれば1m で500円前後とかで買えると思いますのでコスパも良く 趣味のポート研磨には特にお勧めです。
また、このやり方は細かく切ったペーパーの消費がめちゃくちゃ激しいので、100均などで小分けのケースを買ってきて、予めペーパーを1枚の半分ほどをカットして小分けにして使うとペーパーがごちゃ混ぜにならず、さらに作業効率が上がるかと思います。
そして個人的にポート研磨ではあまり使用しない軸付ゴム砥石ですが、こちらは主に燃焼室の仕上げやピストンの仕上げなどに使う事が多いです。
で、その燃焼室の仕上げの作業の流れを紹介しようかと思って以前に自分の12Rのヘッドを使って段階的な仕上がりが分かるように順番に仕上げながら画像を残してみたりもしたのですが、全く更新が追いついていません。。。
忘れていなければそのうちこちらも関連ネタとしてアップしたいと思います^^:
20年ほど前の18、9の頃に初めて画像のエアリューターと超硬バーを買って、休みの日に地元の解体屋から適当なエンジンを買ってきてはバラしてポート研磨の練習なんかをしていましたが、当時はインターネットがまだ普及していなかったのでポート研磨の情報を得るのも一苦労で、道具に至っては何が売っていてどこで買えるのかも分からない毎日が手探り状態でしたが 、
今じゃインターネット様さまで道具も情報も簡単に手に入って本当いい時代になりましたよね^^
このイチグチのマイクロフラップもエンジ屋での修行時代に雑用の合間に社長がポート研磨を加工室で行っているのをチョロチョロ見て、社長が一服してる間に盗み見てイチグチの電話番号をメモして電話して ” 何処で買えますか? ” ってイチグチに問い合わせて近所の水道屋さんで注文してくださいって・・・そんな時代を過ごしていたので未だに情報に飢える癖が直らず、やはりインターネット様さまですw
そんなお世話になったマイクロフラップも時代と共に進化?していまして、このヤナセ の neoフラップシリーズは今までのマイクロフラップと少し仕様が違いまして、
イチグチの均等にペーパーが配列されたマイクロフラップと違い、ペーパーが3枚ずつ重ねられているので強度が強く、
イチグチのマイクロフラップはポート2気筒分を処理したくらいで画像のようにすぐに残念な状態になってしまうのですが、ヤナセのneoフラップシリーズは4バルブの4気筒を処理した後でも画像のような状態で使い勝手がいいので最近はヤナセのフラップホイールを多用しています。
それから以前は整形段階で軸付砥石なども使用していましたが、これが結構な曲者で深い傷を残すので好きじゃなかったのですが、
今は軸付ペーパーも共回りし難くてサイズも豊富に出てきたので整形はもっぱらこの軸付ペーパーを使用して作業を行っています。
ちなみにこの軸付ペーパーは使っている内にペーパー部分が消耗して研磨力が無くなってしまうのですが、
前後を入れ替えたり、研磨力の無くなった先端をカットして使ったりすると1個で以外に多く使うことが出来てコスパもなかなか良いと思います。
とか言いつつ、今まで上で紹介してきた道具達は使い勝手は良いのですが、4輪のエンジンと違って2輪のポートは絞り部分やガイド穴周辺が狭くて道具が入らず殆ど使えない事も多いので、昔ながらの基本に忠実に 地道にコツコツと精神修行が出来て、尚且つ安上がりな耐水ペーパーを使った研磨を如何に楽に効率的に行うか?を常に自分は模索しながら作業をしているのですが、
以前まではこのようにアルミの棒を加工したモノにペーパーをグルグル巻いてテープで止めて使っていたのですが、この方法はとにかく一回一回ガムテープをクルクル巻いて、巻き終わったらテープで止めて、ペーパーがダメになったらテープを剥がしてペーパーを交換して・・と、かなり手返しが悪く面倒で効率が悪いやり方でした。
そこで現在ではもっと効率よくストレスのなるべく掛からないやり方で行っているのですが、
まずは以前までのやり方と同じようにホームセンターで買ってきた6mmのアルミの丸棒に鉄ノコやバンドソーで1cm 位の切れ目を入れて、
切れ目が入れ終わったらそのままでは隙間が広いので、切れ目にペーパーを挟んで軽くハンマーで叩いてペーパーが落ちない(ペーパーの取替えが出来るように潰し過ぎない)程度に切れ目の隙間を潰します。
この隙間はペーパーを何度も差し替えているうちに削れてクリアランスが広がってきますので、その都度ハンマーなどでコンコンっと叩いてクリアランス確保をしていきます。
(削れていくのを嫌ってステンレスの丸棒や鉄の丸棒を使うと、丸棒でポート内壁を傷付ける恐れがありますので出来れば攻撃性の少ないアルミを使うのが良いかと思います。)
これで完成です。
以前までのようにいちいちペーパーをグルグル巻かずに一回分(丸棒一周分)位で適当にペーパーをカットして、研磨力が落ちたら手返し良く次から次へとペーパーを差し替えてチャッチャと進める作戦ですが、ペーパーの付け替え作業に慣れてしまえば効率がかなり良いので作業ペースも以前よりもアップしてだいぶ良くなりました。
そしてこの丸棒を使った研磨の時に、このように棒に対して平行にペーパーを取り付けて使用すると・・・
このように研磨をしているうちにペーパーが下側に逃げて棒の先端が露出してしまい、ポート内壁に傷をつける恐れがありますので、
ペーパーを棒にセットする時には予めペーパーを斜め前方に向くようにセットして・・・
このように丸めて使用すると実際に研磨をした際に無駄が無く丁度いい向きになります。
また角度を強くすることで先端を尖らせると、ガイド穴周辺のノーズ脇の細い部分なども比較的簡単に研磨する事が出来ます。
そしてアールのきつい窪みやガイド穴周辺などを攻める再には、画像のようにペーパーを二つ折にして挟んで予め回転方向に癖を付けてから使うと・・・
ペーパー正面が使用出来ますので、ガイド周辺など通常の巻き方で届かない場所や入り込めない場所などを攻める時にはこの方法を使います。
また、このやり方で使用する丸棒は4発一機分を作業し終えた頃にはご覧のように先端が丸く削られて最後はポロッと折れてしまいますので使い捨ての消耗品扱いですが、6mmのアルミの丸棒であれば1m で500円前後とかで買えると思いますのでコスパも良く 趣味のポート研磨には特にお勧めです。
また、このやり方は細かく切ったペーパーの消費がめちゃくちゃ激しいので、100均などで小分けのケースを買ってきて、予めペーパーを1枚の半分ほどをカットして小分けにして使うとペーパーがごちゃ混ぜにならず、さらに作業効率が上がるかと思います。
そして個人的にポート研磨ではあまり使用しない軸付ゴム砥石ですが、こちらは主に燃焼室の仕上げやピストンの仕上げなどに使う事が多いです。
で、その燃焼室の仕上げの作業の流れを紹介しようかと思って以前に自分の12Rのヘッドを使って段階的な仕上がりが分かるように順番に仕上げながら画像を残してみたりもしたのですが、全く更新が追いついていません。。。
忘れていなければそのうちこちらも関連ネタとしてアップしたいと思います^^:
2017年03月30日
ポート研磨 2017 (シートリング 段つき修正編)
8年ほど前にポート研磨の道具 なんて話でポート研磨で使用する道具の記事を書いたのですが、アクセス解析をすると未だに「ポート研磨」という検索ワードは常に上位に居て検索でヒットした方が結構来られているようなので、最近は使う道具も使い勝手のいい物が安価に手に入ったりで変わってきましたので個人的な最新バージョンということでポート研磨で使用する代表的な道具とシートリングの段つき修正の作業的な流れをご紹介します。
まず8年前の記事の頃から使う道具での一番の変更点ですが、
5年ほど前からエアリューターは基本使わずに、画像のモーターを使用して作業をしています。
これには何点か利点と言いますか、訳があるのですが、エアリューターは高回転で回して使用しないとトルクが殺されてしまいますが、モーターの場合はスピードコントローラーを使うことで極低回転でもトルクが十分で、エアツールだと芯ブレをして使い難かったロングシャンクの超硬バーなどが逆に片手を添え手として使えて非常に使い易くなりました。
また冬場の作業などでもエアツールのように凍らず手が全く冷たくないので非常に楽で、深夜の作業でもエアツールと違って騒音が少ないので非常に助かるなどメリットが多いです。
電気代に対してもエアツールも200Vのコンプレッサーをガンガン回しますので、もしかしたら100vモーターの方がエコかもしれません。
逆に欠点としては、エアツールと違ってトルクがあるので軍手などを嵌めて作業をした時に誤って軍手を巻き込まれた場合には非常に痛いか、大怪我に繋がる恐れがあるという点でしょうか。
ちなみに先ほどのモーターに繋げるのはこちらのフレキシブルパワーシャフトというもので、画像のモノは 新亀製作所の製品でNo.510-N になりますが、手元にモーターが無くてもドリルなどがあればアイデア次第で流用は可能です。
で、ちょっと道具の細かな話を入れるとまた非常に長くなるので道具の小ネタは次回に書くことにしてポート研磨に於ける段付き修正ですが、
まず段付き修正の段付きって何の事を言っているの?という話ですが、「段付き」とはシリンダーヘッドの製造段階で発生する加工痕のことで、鋳造されたシリンダーにシートリングを入れる為の下穴を機械加工で掘り、そこに後からシートリングを嵌め込んだ際にシートリングとシリンダーの繋ぎ目に発生する段差や加工で出来たバリなどの事を段付きなどと言いますが、この段付きを残したままだとポート内での流れや効率に悪影響を及ぼすので排除しつつ、リング内径を広げて効率アップも狙いましょうという作業を自分の所では段付き修正などと言っています。
作業の内容的にはリングとシリンダーの繋ぎ目を研磨して繋がり部分で発生する吸排気に於ける流速抵抗などを低減する目的で行いますが、イラストのように単純にリング部分だけを削って繋がりを合わせようとすると結果的に繋がり部分の角度がきつくなり乱流が発生して有効面積が稼げませんので、ポートのスロート(喉)部分以降のポート容積を出来るだけ増やさないように注意しつつ、シリンダー〜リングをRで繋がるように研磨をします。
またリングの内径を広げ過ぎると圧入してあるリングの張力が失われてリングが脱落するなどのリスクも伴いますので、無闇やたらに削るのだけは避けた方が良いと思います。
そしてご自身でやってみたいなぁ・・・という方の為に研磨の際の注意点ですが、凸部分を消したいなどの狙いのある場合以外はリューターはゆっくりでも常に動かして削りムラを作らないように、そして前後に動かすと道路に出来た轍のような溝状のラインが出来てしまい、その線を消すのは非常に厄介ですので、
リューターを動かす場合には小刻みに振り子のように左右に動かすようにして削っていくとムラが出にくく比較的均一に仕上げられるかと思います。
またやりがちな例として、手前の接触面ばかりに気を取られてしまうと、先端で内壁を傷付けていた・・・。なんて事もありますので、先端が尖ったタイプの超硬バーを使用する際には注意した方が良いかと思います。
ちなみにこの程度の傷であれば消すことは容易ですが、あまりにもガッツリと傷を付けてしまった場合には無理に傷を消そうとして削り過ぎるとそちらの方が問題ですので、やってしまった場合には諦めも肝心かと思います。
それと研磨をすると当然アルミの削り粉が発生しますがかなり大量に豪快に作業場所を汚しますので間違っても室内では行わない方が良いと思います。
また削り粉は細かく鋭利でトゲとして良く肌に刺さりますので、小さなお子さんやペットの近くでは絶対に行わない方が良いかと思います。
ということで「何かとリスキーですので全て自己責任でお願いします!w」ということで、ここから作業の流れをこのポートを使ってご紹介します。
先ほど傷を付けてしまったポートですが、まずは荒削りが得意なスパイラルタイプの超硬バーを使用して大体のポートデザインに仕上げますが、この後、最終仕上げまでにまだまだ研磨を続けて肌質を整えますので、この段階で限界まで削らずにその分の削りシロは残しておきます。
またこの時にアルミで出来たシリンダーと耐摩耗性に特化した特殊合金のシートリングでは削れる速度が全く違いますので、両方を同時に削っているつもりでも実際にはシリンダー側のアルミ部分ばかりが削れて陥没してしまいますので、まずはリング側をある程度先に研磨をして、その後に繋ぎを合わせるようにサクッとシリンダー側を研磨すると比較的少ない研磨量で済みます。
続いてクロスカットタイプの超硬バーでさらに仕上げていきますが、先ほどのスパイラルカットの超硬バーは非常に削りやすくサクサク削れてしまう分、削り痕が粗く調節が難しいので、ゆっくり削れて削り痕も比較的仕上がりに近いこちらのクロスカットタイプの超硬バーを使用して荒削りの中仕上げを行います。
ちなみにリングで赤く印した部分がバルブとの当たり面となりますが、間違えてこの赤い線の部分に傷を入れてしまうとシートカットのやり直し、傷が深い場合にはシートリングの入れ直しなどの作業が必要となりますのでくれぐれも傷を付けぬよう作業を進めます。
そして中仕上げが終わったら荒削りで出来た小さな凸凹をこの ホルダー装着タイプのバンド#120〜#320で整えて最終仕上げに向かいます。
そして先ほどのバンドタイプで届かなかったR部分などの仕上げにこのタイプのフラップホイルを使用しますが、
新品ですと角が立っているのでR部分に上手く馴染まないのでこのような使い古しで先の丸くなった物を使用して仕上げると結構調子が良いのでお勧めです。
そして最後に好みに合わせてアルミの丸棒に切れ目をいれた棒に耐水ペーパーを挟んでオイルを付けて磨けばご覧のような仕上げが可能です。が、内壁を綺麗に仕上げても荒く仕上げても実際には内壁付近の流速は壁に近ければ近いほど流速速度が落ちますので仕上げによる差は殆ど無いと言われています。
ということで、今回ご紹介した作業の流れは基本的な流れとしてで、形状などは人それぞれの個性や考えによると思いますので、バルブ当たり面への形状などは直接触れません。
そして以前はポート研磨をしても効率は差ほど変わらないという流れでしたが、現在ではポート研磨をすることによって効率の向上が見込まれるようになってきました。
※ 正確にはポート研磨を行うことで燃焼室内壁に向けて良い流入の流れを作り、流入した混合気の渦(タンブル、スワール)を向上させて燃焼効率を上げると言う思想です。
特にポート研磨は日本語で検索してもあまり数値の変化的な試験記事はヒットしませんが、言語を変えるとこれだけ多くの情報が手に入りますので色々なワードで検索してみるのも面白いと思います。
特に海外のフォーラムやラボなどではポートのCFD解析や実際にアクリルにCNC加工を施して実際のフローをスーパースロー再生を使って目視で見れるようにしてくれているところなどもあります(面白かったので紹介したかったのですが、動画を見失いました。。。)
またベンチュリー効果を利用するキャブ車と燃圧を利用するインジェクション車でも考え方や出来ることが変わりますが、面白いところではロングストロークとショートストロークでも上流と下流での圧力変化などの脈動振幅などを考慮して形状を変えるという発想もあるのですが、さらに面白いことにタイの方では以前に日本国内でも良いとされてその後やはりダメだったと廃れたコブラポートに似た形状が現在流行っているようです。
そして今ではCNC加工による高度な機械加工のポートなども多く出ていますが、一番採用してそうなmoto GP やF1 など最先端を行くマシンのポートの仕上げは未だにハンドメイドが支流なようで、設計段階で既に完全な形状なのでサラッと仕上げればいい・・・なんて事はクランクシャフトの仕上げに機械加工で1週間も掛けるあの世界じゃ考えられないのでやはり職人の感に勝るモノは無いってやつでしょうか・・。
またこちらのフォーラムにB.A.Rホンダ時代のRA004E V10 NAエンジン?のマニアックなカットモデルや貴重なデータが搭載されています。
英文ですがグーグルの翻訳機能で大体読めると思いますので1世代前のエンジンとはいえ燃焼室のポート付近を中心にラジアルバルブ仕様のカムなど滅多に見れないモノも載っていますので興味のある方は見てみてください。