FCRキャブレター オーバーホール

2024年09月23日

オーバーホールにプラスアルファの作業を

そう言えば、前々回の記事でセラコート処理の値上げをアナウンスさせて頂きましたが、その数日後にセラコートジャパンがセラコートの国内代理店販売業から撤退するとのアナウンスが流れてきまして、元々ウチは技術面に対する不信感などで国内代理店に見切りをつけて以降、本国のNIC社から直接情報共有や取引を行うようにしていたので今回の件はほぼ関係無く、今まで通りで何ら問題はありませんが、商材の一部として板金経験が無い状態でセラコートの認定講習を受けてセラコートを扱い始めたバイク屋さんや車屋さんは突如突き放された形になってしまってちょっと可哀想な事になっているっぽいんですよね。
なのでもし認定を受けてセラコート製品の仕入れなどで途方に暮れてしまっているショップさんなどが居りましたら、アドバイス程度ですがお力になりますのでお気軽にご連絡を頂ければと思います^^


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そんなセラコート処理ですが、相変わらず沢山のご依頼を頂いておりまして、

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キャブレターに関して言えば、最近はファンネルのネットも含めて施工をするのが流行っていまして、

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セラコートは極薄の塗膜なので吸気面積をほぼ侵さずにトータルでオリジナリティが出せるので施工する側もかなり楽しませてもらっております。

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で、楽しんでいると言えば、普段からキャブレターのオーバーホール作業の際には画像のように錆びてしまっている部品やボルト類などに錆止めの目的でセラコート処理を行うのですが、

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基本的にボルト類はブラックで、ステーやパイプ類などはシルバーで施工を行うのですが、

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時と場合によってはステーだけ黒にしてパイプ類をシルバーでなんて仕上がりもありますが、この辺りでもう少し遊べないかな?と。

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で、ちょっと遊び心でオーナーさんにご了承頂いたうえで、パイプもステーもブラック仕様で、

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又は、スピゴットやファンネル、連結パイプなどをガンメタで、

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もしくはFCRブラックボディをセラコートと結晶塗装をプラスして更にブラック仕様に・・・など、ちょっと普段のオーバーホール作業にプラスアルファの遊び心をプラスしてみたのですが意外に結構ありなんじゃないかなと。


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当然、その先のフル施工でオリジナリティを出す事も可能ですが、やはりコストも掛かりますのでオーバーホールのついでにちょっとだけ個性を出しては如何でしょうか?などという提案をしたいものの、サービスの範疇なのであまり細かいカラーオーダーを出されてしまうとコストが掛かって対応が難しくなってしまうのと、以前にもし宜しければサンプルで作業を行わせていただけませんか?と聞いた時に余計な事はするなと怒られてしまった事がありまして、今後聞きづらいなと尻込みをしていまして、もしオーバーホール時に施工をお望みの方が居りましたらお教えくださいのスタイルですので宜しくお願いいたします♪




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2024年01月13日

VTR1000FとRC30用 FCRキャブレターのオーバーホール作業

新年明けてまして〜なんて記事でもアップしようかと思っていたのですが、今年は元日早々から地震に航空機事故にと、なんだか暗い年始になりましたね。。。
数か月前に能登半島で大地震が起こるのではないかとYoutubeにアップされていた防災系のYouTuberの方が、その数ヶ月後には関東地方でも直下型の大きな地震が起こるリスクが高まっているなんて内容のYouTubeをアップしていましたので、明日は我が身と心して今年も生きようと思います。
今はただ被災された方々にお見舞い申し上げますとともに、被災地の皆様の安全と一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。


今回は珍しくリンク式のFCRキャブレターのオーバーホール作業が重なったのでそちらの作業を記事にしてみます。
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まずはこちらのだいぶ汚れてしまったVTR1000F用のFCRキャブレターですが、

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20年間着けっぱなしだったとの事でかなり錆や腐食に侵されていて、

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そこかしこがだいぶやられてしまっている状況でした。

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分解後のチェックでは内部も長年の使用で蓄積された汚れで真っ黒な状況。

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で、年末でバタバタしていて作業中の画像を取り忘れてしまったのですが、とりあえず洗浄して磨けるものは磨いて、汚れの酷いものはウェットブラストとセラコート処理にて仕上がり重視で下処理を行った上で組付けた状態ですが、

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Oリング類も全て交換をして、リンク回りの清掃などで動きが渋かった部分なども手直しをして20年分の汚れや劣化もだいぶ取り除けたのではないかと思います。



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そしてお次はこちらのRC30(VFR750R)用のFCRキャブレターのオーバーホール作業ですが、こちらの個体は他所で一度オーバーホールの作業を行った形跡がある個体で、組付け方が部分的に所々おかしな組付けが行われていたので、その辺りも修正しつつな作業となりました。

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まずは分解ですが、今回こちらの個体は初期の頃のFCRキャブレターがベースとなっているので年式的に非分解部分の劣化が見込まれる事から、どうせならということで非分解部分のレストア作業も含めての作業となりましたが、

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非分解部分を分解したところ、定番の加速ポンププランジャのワンウェイバルブ栓が張力を失ってポロっと脱落していましたので、直近の使用時点では加速ポンプの動きが本調子ではなかったようです。

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なので対策として、今後は緩む事の無いようオリジナルで制作をした真鍮製のワンウェイバルブキットを使用して末永く安定した状態に持っていくよう修復を行いまして、

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非分解部分のOリングなどもオリジナル制作した高耐久なフッ素性のものを使用して組付けを行っていきます。

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そしてそれぞれの部品の下ごしらえが完了したら組付けですが、

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通常の直列タイプと違ってV4用は組付け方に気を付けないと後からではネジが締め付け出来なくなってしまうので、あれこれ考えながら組付けを行っていきますが、

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こんな感じでキャブレター同士が重なってしまう箇所があるのでフロートチャンバーの組付け順など気を付けなくてはなりません。

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通常のFCRキャブレターと違うといえば、こちらは特徴的なRC30 専用のバルブシートですが、RC30 って完全なレーサーがベースなので燃料ポンプ車かと思っていたのですが、バルブサイズを見る限り自然落下型の給油方式だったんですね。
そこでしっかりと燃料を供給するためにサイドに削り込みを入れて流量を確保していたようで、この他にも加速ポンプの噴出方向の違いなど、通常のFCRキャブレターとは違う部分が何か所か見受けられましたが、現行のRC30用のFCRキャブレターでは通常のFCRと同じボディを使用しているっぽいので、RC30に関してはこの初期型のタイプの方をレストアして使用した方が贅沢な仕様なのかもしれませんね。

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そんなこんなで作業を進めてラジオから流れてくる会話的にもうすぐ年越しかぁ・・・などと考えながらリンク回りを調整して、

ラジオからHappy New Year〜なんて賑やかな声が聞こえたその時、全くハッピーじゃない事実が判明。。。
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なんとこの気筒のフロートチャンバーも先に取り付けておかなくてはならなかったようで、あれだけ気を付けていたのに何故。。。と、再度分解する羽目にw

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毎年ガレージで作業をしながら近所のお寺から聞こえてくる除夜の鐘の音を聴きながら作業をするのが好きだったのに今年はクレームがあったのか鳴りませんでしたし、組み方失敗するしなんとも悲しい年越しで・・・。
それにしてもスロージェットの交換の際にいちいちキャブを分解しなくてはならないとは、RC30のFCRキャブのセッティングってめっちゃ大変ですね・・・^^:
まぁ本来レースユースな車両なので低回転域のセッティングなんか大体でも良いという考えなのかもしれませんが・・・。

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その後、通常なら全ての組上げが終わってからオーバーフローのチェックを行いますが、今回は全て組んだ後にオーバーフローが発生したら精神的に病みそうなので、下回りが組み終わった段階で事前にチェックを済ませることに。

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そしてオーバーフローのチェックと加速ポンプの噴出チェックに問題が無かったので、今回はオーナー様に持ち込んでいただいた共立工芸さんのSEPベアリングガイドを組み付けて機械同調で各気筒を合わせたら・・・、

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新年1発目、RC30用FCRキャブレターのオーバーホール作業の完成です^^
先日オーナー様より取り付け後のチェックのご報告を頂きまして、以前から気になっていた中間域での息つきなどの症状も無くなってとてもスムーズに回るようになったとのご報告を頂きまして一安心いたしました♪

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とりあえず今年も為せば成る、為さねば成らぬ、で頑張ります。





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2023年11月12日

古いFCRキャブレターのオーバーホール作業

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平素より各種キャブレターのオーバーホール作業やセラコート処理など多数のご依頼を頂いておりますが、うちはとにかく納期が遅く、オーナー様方には本当に時間的な面でご不便をお掛けし申し訳なく思いつつ、今回はたかがキャブレターのオーバーホールに何でそんなに時間が掛かるのか?という問いに言い訳をするべく、FCRキャブレターのオーバーホール作業のご紹介をしたいと思います。

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今回ショップ様からオーバーホールのご依頼を頂きましたこちらのFCRキャブレターですが、

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ご覧の通り程度が非常に悪く、なかなかの汚れっぷりで、

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それもそのはずで、キャブレターのサイドにコーションステッカーを貼る枠が見受けられない事から25年以上前に生産された初期モデルのFCRキャブレターという事が分かりますが、

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さらに観察をするとファンネルの留め具がワッシャーとプラスネジタイプということで、30年近く前に生産された最初期のモノで、自分が初めて購入したゼファー400用のFCRも同じタイプだったので非常に懐かしい当時仕様のFCRキャブレターです。

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そのような年代物ですのでそれなりに歴史が刻まれていて各部はボロボロで、

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定番の加速ポンプ部分の栓も張りが無くなって既に居なくなっておりました。

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このマイナス仕様のジェットニードルのネジもこのようによく舐めてしまって、インターネットの無い時代だったので情報が手に入らず、入手するには上野のバイク街まで行って買ってきて、帰ってきたら舐めたネジをドキドキしながらドリルで穴を開けて除去してと・・・懐かしい思い出が蘇ってきますね^^

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そのような古い個体ですので非分解部分のOリングも当然劣化が進んで交換が必要なので、今回は非分解部分も分解して、

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各種洗浄を行って、

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古いタイプの加速ポンプのワンウェイバルブなどを除去して、

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新しい加速ポンプワンウェイバルブを打ち込み、

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あとはオリジナルで製作した非分解部分のOリングを使用して組み付けを行いますが、非分解部分の分解組み付けに関してはこちらで詳しく紹介しておりますので今回は詳細は省かせて頂きます。

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そして錆と腐食の進んだボルト類は、

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サービスにてセラコート処理で綺麗にレストアをして、

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年季の入ったスピゴットや各ホルダー類と、

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劣化が進んでメッキなどが落ちて見た目の悪いこれらの部品を、

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それぞれサービスにて磨いて、磨いても綺麗にならない部品はセラコート処理にて綺麗な状態に♪
こんな感じで同時進行しているそれぞれのキャブレターの状態に合わせて部品を磨いて、塗って、ウェットブラストを当てて、洗浄して、ネジ穴がダメになっている場合にはリコイルで修復して・・と、それぞれに最良な作業を選択して施しているとあっという間に時間が経って全体的な納期も遅々に・・・。

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そして全ての下準備が整ったら必要な消耗部品を選択して交換をしつつ、調整組み付けを行ったら・・・

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30年近く蓄積された汚れと不良個所を修復して元気に復活をさせるような内容にて作業が完了しました^^

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このような感じでたかがオーバーホール、されどオーバーホールで送り返した時に喜んで頂ければ嬉しいな・・とセコセコ一人で深夜まで出来る限り綺麗に調子を取り戻す事が出来るようやっておりますので、作業スピードが激遅ですが、寛大な心で作業の終了をお待ち頂ければと思いますので平に平に宜しくお願いいたします。




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2023年10月23日

ワンウェイバルブとフエルトOリングの打ち換え方法

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以前にも記事にしたのですが、当Webショップにて販売をしておりますFCRキャブレターの加速ポンプ部分のワンウェイバルブの交換手順の施工に際して、少し追加で説明したい細かな部分があるので再度記事にさせて頂きます。

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まず真鍮製の金色の栓が組まれている場合にはドリルで揉んで削り取りますが、画像のような白い樹脂製の栓の場合には・・・

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クリップや画鋲などの細い針金を使用して、ライターなどで赤熱するまで先端を熱したら・・・、

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針金が熱いうちにブスッとワンウェイバルブの栓に針金を深く刺さるだけ差し込みます。
※深く刺し込もうとしてあまりグイグイ押し付けてしまうと栓が押されて奥深くに潜ってしまいますので、ブスっと刺して差し込みが止まったらその位置でストップをしてください。

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そしてあとは針金を引っ張れば栓も一緒に抜けるハズですが、ここで針金が完全に冷める前に引っ張ってしまうと上手く栓が抜けませんので、しっかりと冷めるまで2〜3分ほど時間を置いてから引き抜いてください。

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栓が抜けたら中に入っている古いスプリングやスチールボールを取り出してパーツクリーナーやキャブクリーナーなどで洗浄をしていただいて、組み付けの準備が整いましたら・・・、

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まずはスチールボールを入れていただいて、
※各部品は非常に細かい為、使うタイミングで袋から取り出すようにしてください。
全ての部品を先に袋から出して一纏めにしてしまうとスプリング同士が絡まって取れなくなってしまいますのでご注意ください。


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その次にスプリングを入れていただいて、

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そして栓を打ち込む流れですが、

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この時にキャブレターの面と真鍮栓の面の平行が同じになっている事を必ず確認してから打ち込んでください。

もし上手く平行が取れない場合には・・・、
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真鍮栓の打ち込み側の角を2箇所、

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画像のような感じで少しずつ削っては合わせてみて、少し削っては合わせてみてで、上手く平行を出せるようにキャブレターにセットしてみてください。
※実際の栓のサイズは非常に小さいので削り過ぎにご注意ください。
※角の角ばった部分だけを削ってください。全体を削ってしまうと圧入の際に穴に対して栓がスカスカになってしまい使い物にならなくなってしまいますのでご注意ください。


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そして平行が出せたら打ち込みですが、打ち込みの際に使用するハンマーはなるべく小さい物を使用してください。
※打ち込みの際の力加減ですが、ハンマーの自重による自然落下の勢いだけで充分かもしれませんので、その位の感覚から始めてみて、必要に応じて力を足して打ち込んでみてください。

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そして打ち込みですが、画像ではカメラを片手に撮影していたのでポンチの角度が垂直に当たっていませんが、この工程では最悪キャブレターが破損してしまうリスクがありますので、慎重に角度を合わせて、一気に打ち込まず、先端が少し入ったところで角度などを一度確認をして、問題が無ければ必要深さまで打ち込みます。

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栓の必要な打ち込み深さですが、画像の凹部分の底面と同じ高さになれば問題ありませんので、打ち込み過ぎにご注意ください。
※打ち込んだ後にキャブレターを振ると中でスチールボールがカチカチと少し遊んでいる音が聞こえる程度でも機能上問題はありませんので打ち込み過ぎにご注意ください。

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フロート側の打ち込み深さはこの画像と同程度で問題ありませんので、こちらも打ち込み過ぎにご注意ください。
※キャブレター本体よりも先に、こちらのフロート側から作業を始めた方が難易度が低くて練習台として良いかもしれません。

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参考までに打ち込みなどの作業時には画像のようにガムテープなどを台座にして作業を行うと安定してくれて作業性が良いのでお勧めです。

作業に関して分からない事や相談などが御座いましたらお気軽に
secretbase-racing@nifty.com
までお問い合わせください。
当Webショップをご利用頂きましたオーナー様には出来る限りのサポートをいたしますので、
分からぬまま無理に作業を行わないようお願いいたします。





〜 フエルトOリングの交換方法 〜


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現在FCRキャブレター用の非分解部分のOリングキットをマルチ用に4気筒分ご購入頂いたオーナー様に限り、サービスでアクセルシャフト部分に使用するフエルト製のOリングを付属させていただいているのですが、

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こちらのフエルトOリングはセンターリンクタイプのFCRキャブレターには2個、サイドリンク仕様のFCRキャブレターには3個使用しますので、とりあえず全ての方に3個入れております関係で、センターリンクタイプの場合には1つ余りますが気にしないでください。

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フエルトOリングを使用する位置ですが、画像のスロットルシャフト穴に使用します。

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交換方法ですが、フエルトOリングはスチールリングで抑えられておりますので、

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このスチールリングをマイナスドライバーで引っ掻けて、

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くいっと上げれば外れます。
※2番(左から2気筒目)の奥まった位置にあるスチールリングは、マイナスドライバーを使って内側から押し出す形で取り外してください。

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古いフエルトOリングを取り出したら新しいフエルトOリングを打ち換えますが、

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フエルトOリングはフエルト製な為、非常に柔らかく形が崩れやすいので、画像のようなコーン型のボールペンやボンドの先端など、何か代用出来そうなものを利用して形を整えて頂き、

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そのままズボッと刺し込んで・・・

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綺麗な形でセットが出来ましたら、

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あとはスチールリングをグググっと押し込めば・・・、
※ハンマーなどで叩かなくても体重を掛ければググっと圧入出来ます。

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フエルトOリングの組み付けは完了です。
フエルトOリングを組み付けてスロットルシャフトを組み付けた際に圧入が強すぎる場合にはスロットルの動きが少し硬く感じるかもしれませんが、直ぐに素材が慣れて軽くなりますのでご安心ください。






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2023年08月07日

粗悪な激安品にご注意ください

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平素よりキャブレターのオーバーホール作業や各種ペイント作業のご依頼を多く頂いておりますが、ここ最近、AliEpressなどで安価に調達可能な中華製の粗悪な部品をヤフ〇クやAmaz○nなどで安価だからと購入されて、安物買いの銭失いな状況に陥ってしまっている方が多く見受けられます。

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うちでオーバーホール作業を行う際にはオーナー様サイドで部品を購入して頂いて、各種ポイ活などで少しでも費用面でオーナー様の負担が減ればとの考えから部品の持ち込みを歓迎しているのですが、

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ここ最近、ヤフ〇クやAmaz○nなどで安価どころか異様なほどの激安(1セット1,500円前後)で売られているFCRキャブレター用の画像のセット商品をご自身で購入されての持ち込み(持ち込みの場合は使用をお断りします)や、こちらのセットを使用してご自身でオーバーホール作業を行った所、オーバーホール作業を行う前よりも更に状態が悪くなってしまって困っているので見て欲しいというご依頼がチラホラ増えて参りました。

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そのセットに含まれている一見何の違いも無さそうな似た作りの粗悪品ですが、

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こちらはその粗悪品のセットを購入してオーバーホール作業をを行ったキャブレターですが、このFCRキャブレターのオーナー様は、バイク屋さんにオーバーホール作業をご依頼したところ戻ってきたFCRキャブレターの調子が悪く、一度状態を見て欲しいとのご依頼でお預かりしたもので、粗悪品のOリングはガソリンに侵されてしまう為にフロートチャンバーに液体ガスケットを塗りたくって無理やり燃料の漏れを止めて誤魔化しをしたようで、その他の部品も問題ありありだったのでこちらで全て純正品に交換後に組み直しを行わせて頂いてキャブレター本来の性能を取り戻して頂いたのですが、

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同じくヤフ〇クやAmaz○nなどで安価に売られているこちらの非分解部分のOリング類も、当初純正品の横流し品か・・?と思っていたのですが、以前にこちらの商品を購入してご自身でオーバーホール作業を行った後に不調を訴えて入庫してきたキャブレターの部品を検品してみると、先ほどのフロートのOリング同様、燃料に侵されて早々に問題が発生するようです。

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そしてこちらのトップキャップのガスケットですが、粗悪品は材質があちら品質で見ての通りな感じで、タピオカにタイヤのゴムを入れちゃう国だからなぁ・・・と。

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そんな感じで見た目が同じなら良かんべさ・・・と作って参りましたリップシールはただのゴムを切り抜いた輪っかで当然使用出来ず。。。
※リップシールは浮動バルブを押し付ける為の反力を生むための部品なので若干テーパーが掛かっていないと意味がありません。

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そして加速ポンプ部分のゴムキャップも代用可能そうな感じですが、材質が硬く、動きが悪いので使えません。

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そしてこちらの加速ポンプダイアフラムもこれくらいは使えるかな?と試したところ、セットした際に微妙に突っ張りがきつく、先ほどのゴムキャップとの相乗効果で動きが渋くなり過ぎて使用不可。

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フロートCOMPは製造時のバリなどが未処理のままで、以前にご自身で組み付けられたオーナー様より、例によってエンジンが掛からなくなったとのご連絡からチェックのご依頼を頂いたのですが、

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分解チェックをしてみると、製造時のバリをそのままの状態で組み付けてしまってフロートがロックをして燃料が流れなかったのが原因でした。
ちなみにこちらの安価なセットに含まれているフロートをそのまま組んだ際の油面は規定値からかなりオーバーしていますので、再調整が必要です。

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そしてこの綺麗なバルブシート、流石にこれは問題無いだろうと思いたかったのですが、そもそも何番なの?と・・・。
バルブシートもメインジェットなどのジェット類同様、サイズ的な番手がそれぞれのセッティングに合わせて種類がありますので、当然このバルブシートはサイズ的に不明(穴径を測ればサイズは分かりますが、中途半端なサイズ)だったので使用不可。
このセットに含まれているバルブシートは大サイズ用なので、燃料ポンプ車の場合にはバルブシートのサイズ的にそもそも使用不可です。

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そしてこちらのフロートバルブだけが唯一まともな物でしたが、先ほどのバルブシート同様、フロートバルブも大と小が存在していますので、使用する車種によってはそもそもサイズが違って使用不可となります・・・。

以前から問題の多かった今回のセット品ですが、当初は他の人の商売の邪魔をするのも悪いしな・・・と記事にはしない方向でしたが、最近トラブル事例が多くて危ないなと。
この粗悪なセット品が多く出回る事で絶不調なキャブレターが増産されて作業依頼が増えると喜ぶべきか、日本人が益々貧乏になっていくと悲しむべきか。。。
セット品でこんなに安いならお得じゃん!そう考える気持ちはよく分かりますが、安物には落とし穴も付き物ですのでご注意ください。
というか、このセット品を作っている中国の人がこの記事を見て修正点を踏まえたうえでお値段据え置きのまま純正品と同等まで品質を向上してくれたら自分も大量に購入するので宜しくお願いいたしますw




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2023年04月15日

創意工夫のその後。

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以前に創意工夫で制作しました・・・、

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このFCRキャブレターなどに使用するメーカーでは販売していないフエルトOリングを製作する為の型抜き治具ですが、

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今までFCRキャブレターの際にはフエルトのOリングは基本的に2つだけしか使用しなかったので、製作頻度もそんなに高くなく、一度に纏めて製作しておけばある程度の機数分は確保出来ていたのですが、

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このTMRキャブレターに関しては、

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なんとマルチを1機オーバーホールした場合に7個もフエルトOリングを使用するので消費サイクルが早く、

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毎回作るのが面倒くさいというか、深夜に必要になった際にカンカンとハンマーを振り下ろして甲高い音を立てるのが近所迷惑な気がしまして、正直作業がやり難い・・・。




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という事で、作業性の向上と品質の向上を目指して、向こう数年は困らない程度に量産をしてしまいましたw

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とりあえず折角なので若干寸法の違うFCRキャブレター用とTMRキャブレター用の2種類を製作しましたので、今後はそれぞれのオーバーホール作業も少し楽が出来そうです^^
オーバーホールのご依頼時以外、単品でこちらのフエルトOリングの販売予定は現状御座いませんが、FCRキャブレター用に関してはマルチ用の非分解部分のOリングセットをご購入いただいたオーナー様にはサービスでプレゼントしますので、どうぞご活用ください♪



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2023年01月30日

FCRキャブレター 加速ポンプ補修キット

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以前から微妙に需要のあるFCRキャブレターの加速ポンプ部分に使用するワンウェイバルブKitですが、じゃんじゃん売れるようなモノでもないので趣味程度に1セット800円で毎回注文が入る度にセコセコと製作をしてまして、

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小さい部品ながら、差し込みの向きを分かり易くする為の凸を旋盤で削って・・・。

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寸法を合わせる為に鑢で削って寸法を整えて・・・。と、注文が入る度に小一時間掛けてセコセコと製作していたのですが、ここ最近になって注文の数が増えてきた事と、某SNSで海外向けにキャブレター関係の画像などを発信していたら、ドイツとオーストラリアのビルダーさんからまとめ買い出来る?とお問い合わせが来たので、それなら数が纏められてコストを下げつつ量産も出来そうだな・・ということで、

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外注に頼んでマシニング加工にて製作をして貰い、一先ずそのうちの500個を在庫として確保しました^^

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とりあえず当面在庫に困る事は無いと思うので、これで当分の間はセコセコと削り出さずに済みそうです。


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ちなみにこちらのキットは単品販売はしておりませんので、オリジナルの非分解部分のOリングとセットでの販売のみとなります。
気になる方はこちらをご検討ください。
SBRオンラインショップ:http://shop-sbr.com/?pid=154042432

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2022年11月22日

年内仕上げの作業受付終了のお知らせ

よくよく考えてみたら今年もあと1ヶ月で終わりでした。。。SBR_3084
日々お問い合わせを多く頂くセラコート処理やキャブレターのオーバーホール作業ですが、現在既にお問い合わせを頂いてご予定に組ませて頂いている作業を除きまして、誠に勝手ながら新規でのお問い合わせ分は基本的に来年からのご予定とさせていただきます。
今年もキャブレター製作はシングル〜6発までオーバーホールにレストアと沢山のご依頼を頂きまして誠にありがとう御座いました。って〆るにはまだ残り1ヶ月ありますので年内いっぱい頑張ります・・・。

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そして今年も12月4日にパシフィコ横浜で開催されるホットロッドカスタムショーに向けて、シュアショットさんの製作するショーバイクにセラコート処理をサポートさせて頂きます^^
今年は第一弾で滅茶苦茶重いホイールのブランク材が送られてきましたが、今年のシュアショットさんの新作も仕上がりが今から楽しみです!が、ショーの搬入まで残り10日くらいしかない気がするのですが、未だ部品が送られてこず・・今年もキツキツのスケジュールでのご依頼となりそうで戦々恐々ですが、今年三連覇を目指すシュアショットさんの足を引っ張らないよう頑張ります^^

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そして今年はシュアショットさん以外にも2輪、4輪のショップさんのショーカーやショーバイクにもセラコート処理をサポートさせていただいたので、それぞれのマシンの完成を楽しみに当日横浜に遊びに行きたいと思います^^

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TMRキャブレターの方もお陰様でモニター様募集やサンプル作業などで50機分用意したVシールが全て捌けまして、今回興味本位で絶不調のTMRを募集した事で集中的に絶不調の問題ありありな個体を並べて比較検証する事ができまして、不調時に見られる共通点などだいぶTMRキャブレターのネガな部分が分かってきた事も有り、現状メーカーにオーバーホールを依頼しても直らなかった個体9機も含めて全て完調に戻す事が出来る程度にはTMRキャブレターのフルオーバーホール作業も行えるようになりました。
現在は皆さまに経過観察をお願いしているところとなりますが、全て捌けてしまったVシールも新たに準備しておりますので、TMRキャブレターのオーバーホール作業に関する事なども来年にでもアップ出来ればと思います。
もう完全に年内はやる事が一杯で見通しを考えるとあっという間の年末モードになってしまっていますが、とりあえず引き続き頑張ります。




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2022年11月07日

創意工夫は大切

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FCRキャブレターのオーバーホールやペイント時に分解をすると必ずと言って良いほど解れてダメになってしまうスロットルシャフト部分のフェルトリングですが、こんなに脆いのに非売品の部品で、画像のように破損しても入手する事が出来ません。

仮にダメにしてしまっても・・・
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フエルトの生地からポンチで抜きさえすればいいだけの話なのですが、

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これが適当に打ち抜くとセンターがズレてしまって失敗作ばかりが生まれてしまうので、集中して一つ一つ打ち抜いて・・とやるものの、何気に不良率が高くてロスの多い作業だったりします。

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それでもFCRキャブレターの場合にはフエルト製のOリングは4気筒用でも2個しか使いませんので差ほど問題も無いのですが、

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ミクニのTMRも同じようにフエルト製のOリングが使用されていまして、

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その数なんと4気筒用で5つ。。。
そして例に漏れず、FCRキャブレター同様、ミクニのTMRキャブレターでもフェルトのOリングは非売品扱いで一般的には入手出来ず。※出来ても足元商売で意外に高い。。。

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そしてスロットルシャフトに錆が発生している個体などはスロットルシャフトの引き抜き時に引っ張り出されて再利用不可に^^:

それでも1機や2機であればまだ良いのですが、
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絶不調のTMRのモニター様の募集を掛けたところ、思いの外全国に沢山不調を抱えているTMRキャブレターが有るらしく、常に作業が詰まっている状態なので量産でもしないとダメかな・・・と。
※画像は9月下旬のモノでTMRキャブレターのモニター様募集は締め切っております。

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で、外注で量産=コスト増=オーナー様の負担増となるので、一先ず自分で何とか不良率を下げてコスト増に繋がらないように出来ないかな?と、ちょっと考えて工作開始。

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要はセンターさえ出てくれれば良いのでこんな感じで低レベルな工作をして、

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まずはポンチで外径を抜いて・・・、

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凹部分にペコっと嵌めて、

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真ん中に中抜きのポンチを入れて打ち抜いてみれば・・・、

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ばっちりセンターが出てあら良いじゃない♪ と^^

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という事で、量産化はせずハンドメイド続行でお値段据え置き1点100円ですw
※利益率無視のサービス商品ですので単品での販売はしておりません。オーバーホール作業のご依頼時のみ必要な際に交換をさせて頂いております。

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創意工夫で無い物は仕方が無いでは終わらせない。でも今後何百個も打ち抜くのかと思うと気が遠く。。。やっぱり外注で量産化してコスト増になったらすいませんw





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2022年08月05日

FCRキャブレターのオーバーホール 料金

今回はFCRキャブレターのオーバーホールに関するお問い合わせを頂いた際に、毎回メールでご説明をするのですが、一度記事にしてこちらを読んでいただければ内容が分かるようにしておけば内容を伝えやすく説明も楽になるので、今回はFCRキャブレターのオーバーホール作業に関する料金と作業内容を紹介した記事となります。

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今回例として使用させて頂くのはこちらの4輪のショップ様よりご依頼を頂きました4AG(AE86)用のSS Works製のFCRキャブレターですが、今回はご依頼時に画像のようにオーナー様の方で各部を分解された状態での入庫ですが、基本的にFCRキャブレターで有ればオーバーホールのご依頼時はどのような状態でもリカバリー出来るので問題ありません。

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ただ、普段は分解しながら各部のチェックを進めますので、分解した状態で入庫した場合には各部のチェックに通常よりも時間が掛かってしまいますので、納期も若干伸びてしまいます事だけご了承下さい。

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そしてオーバーホール作業の内容ですが、連結を全て分解しての洗浄と、

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電子顕微鏡などを使用して肉眼では見えない消耗具合や摩耗具合などをチェックした上で割り出した消耗部品の交換ですが、

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それぞれ交換が必要な部品代は別途必要となります。
部品代の算出は実機をチェックして必要な部品を選定しないと分かりませんので、ここは現物の状態によって費用が異なりますが、状態が良ければ通常14,000円前後ですが、1枚 8千円を超える浮動バルブなど割高な部品の交換が必要な場合には一気に費用が跳ね上がりますので、キャブレターの状態によって部品の値段は大きく変わってきます。
またこちらのチェックで交換が望ましいと判断をしてもご予算的に交換が厳しい場合などは、オーナー様のご判断にて作業内容を変更する事も可能です。

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またオーバーホールのご依頼を頂く個体の3〜4割が非分解部分のOリングが逝ってしまっている状況ですが、

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非分解部分のオーバーホールはオリジナルで製作しました強化タイプのOリングキットを使用しまして、1気筒単価部品代込み5,666円(税込)で行っております。

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非分解部分のOリングが生きているかをチェックする方法は下記URL先にてご紹介をしておりますので、宜しければご覧ください。
FCRキャブレターの非分解部分のチェック方法:https://www.youtube.com/watch?v=dAH2gJDrpa0

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またオーバーホール作業をご依頼頂く個体によって、汚れや劣化具合はそれぞれ違うのでその時々に合わせた作業や処理を行わせて頂くのですが、洗浄をして汚れを取り除いたらメッキが腐食して剥がれていたり、塗装が剥がれて見た目が悪い状態になってしまっている個体も多く、その状態で組み付けを行っても見た目が悪く、作業者としても気分が良くないので、

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折角作業のご依頼をいただけたのなら出来るだけ仕上がりに満足していただきたいので、状況に合わせてセラコート処理をして防錆処理や化粧を行わせていただきます。
※あくまでもサービスの一環ですので綺麗な個体に関しては通常そのまま洗浄のみで、状況によってウェットブラストを使用したりセラコート処理を利用したりと内容が変わります。
また、余程汚い個体以外は洗浄料金などは頂きませんので、洗浄なども基本料金に含まれております。

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そして組み付けですが、

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このスロットルシャフト部分に使用するフエルトのOリングなど、非売品ながら必ず劣化をしてシール性を失っている部分がありますので、

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状況に合わせてオイルシールに変更したり、オリジナルで製作をしたフエルト製のOリングなどを使用して組み付けを行っていきます。

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その他ではスロットルシャフト部分のベアリングが錆びて動きが悪くなっている事も多いので、

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そのような場合には部品代込み1,980円(税込)にて新品に打ち換えて交換をする事も可能です。

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その他に用意しているメニューとしてはフロートチャンバーやトップキャップなどのネジ穴を舐めてしまった場合のネジ穴修正なども状況に応じて対応可能となっておりますので、オーバーホール作業〜レストア的な作業まで対応可能です。

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それからキャブレターを全分解した時にしか交換が行えないトーションコイルスプリングのレートを純正の120%の重さから100%の2割軽い物に変更をして手首への負担を軽減する事も可能です。
その場合には部品代913円(税込)のみで変更する事が出来ますので、ご希望の際にはお申し付けください。
※レース用などの状況に応じてその他のレートへの交換も可能です。

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そして組み付けの続きですが、Oリング類には必要に応じてボンドなどで接着を行い、

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ベアリングや可動部のOリングにはメーカー指定の高性能なバリエルタグリスを適量塗付けして組み付けを行います。

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また極稀に納品した後にネジの締め付けが甘いとご連絡を頂く事が有るのですが、

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組み付けにはトルクレンチを使用して、各部必要なトルク管理で締め付けを行っております。
特にフロートやトップキャップ部分などのM4のボルトの締め付けトルクは1.5N・mですので、

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このような六角レンチの使い方で締め付けを行っている方は簡単にオーバートルクで締め付けを行ってしまいますのでご注意ください。
ちなみにペットボトルのボトルキャップの締め付けトルク(最大荷重)が1〜1.4N・mと決まっていますので、その程度+α な締め付けで十分ですので、そんなに強い力で締め付けを行わなくて良い事がご理解いただけるかと思います。

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そして組み付けが完了しましたらオーバーフローのチェックを行いまして、

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加速ポンプなどの噴射テストなどに問題が無ければ全ての作業が完了です。

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また、作業の中で交換をしましたこれらの消耗部品などは全て、交換をした証明としましてキャブレターのご返却時に一緒にお返しをしております。


キャブレターオーバーホールの納期と費用に関しまして、
納期は平均2〜3週間
※入庫時期は予約順となりますので、その時々によって変動します。

費用は1気筒単価7,700円(税込)
+交換をした部品代となります。 


例:4気筒の場合は7,700円×4=30,800円(税込)+部品代となりますが、
その一例を下記に紹介しておきます。
FCR展開図
FCRキャブレターお見積り明細書
オーバーホール時に平均的な交換を要する上記図の赤丸Oリング類を全て交換した場合には工賃+部品代で合計44,299円(税込)となりますのでご参考までに上記お見積り内容をご精査ください。

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全国、2輪、4輪問わず業販にも対応しておりますので、
お問い合わせは
secretbase-racing@nifty.com
までお気軽にお問い合わせください。





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